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2017.2.10.6745

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2016.2.6.6153

2015.1.9.5624

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Wwiseハーモナイザー(Wwise Harmonizer)

ハーモナイザーは、一種のピッチシフターで、転置ピッチとオリジナルピッチを組み合わせて2~3のハーモニーを作成するために使用することができます。Wwise Harmonizer プラグインを使用すると、オーディオ信号のデュレーションを変えずにピッチを変更することができます。ポリフォニック信号(すなわち、音声のみではない信号など)とともに使用可能で、上下にピッチシフトをすることができます。あるいは、単にドライ信号を全く含まない場合に、ハイクオリティピッチシフターとして使用可能です。

ウインドウサイズの選択

ウインドウサイズパラメータの選択は、クオリティの高い成果を生み出すための重要なステップです。デフォルト値(1024)は、ほとんどのコンテンツに対してうまく機能しますが、このパラメータのチューニングは、できるだけ少ないアーチファクトで最良のピッチシフトエフェクトを得るために不可欠です。より大きなウインドウサイズを設定すると、より良好な周波数分解能を得ることができますが、時間ドメイン分解能度の精度は低くなるので、過渡信号がより不鮮明になります。従って、ウインドウサイズパラメータは、時間分解能と周波数分解能の間の妥協点となります。

理想的なウインドウサイズは、オーディンコンテンツに依存しています。過渡信号(例えば、パンチ、ドラム、爆発など)には、小さめのウインドウサイズ設定が適していますが、より安定した周波数成分を持つ高調波信号(例えば、音声、楽器等)には、より正確な周波数分解能を提供する大きなウインドウサイズのほうが適しています。

Wwise Harmonizer プラグインプロパティ

Wwise Harmonizer プラグインには、一連のプロパティが含まれますが、これらのプロパティの多くはリアルタイムでの編集が可能で、RTPCを使用して特定のGame Parameterにマッピングすることができます。

項目

内容

Inclusion

このオブジェクトが含まれるのかどうかを示す。選択すると、このオブジェクトが含まれる。選択しないと、含まれないことを示す。 デフォルトでは全プラットフォームに適用します。 プラットフォーム専用のカスタマイゼーションを設定したり決定するにはLink indicator (チェックボックス左側)を使います。

チェックなしの場合は、Property Editorのプロパティや動作を設定できない。

Name

エフェクトインスタンスの名前。

エフェクトインスタンスは、エフェクトのプロパティ設定をまとめたものである。カスタムインスタンスとShareSetの2つのタイプがある。カスタムインスタンスは1つのオブジェクトだけに使用できるのに対し、ShareSetは複数のオブジェクト間で共有できる。

Effect

エフェクトのタイプ。

Shared by (Used by)

選択されているShareSetに現在サブスクライブされているオブジェクトのリスト。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合は、このフィールドが"Used by"となる。

検索フィールドが開き、標準的な英数字の検索によってマッチしない項目がビューで非表示となる。詳しくは「表の使用」を参照。

検索フィールドを閉じて検索フィルタを解除するには、Searchアイコン左のCloseアイコンをクリックする。

info 注記

「List View」「Query Editor」「MIDI Keymap Editor」「Referenceビュー」で、ノードが閉じて非表示となっている項目は検索対象とならない。

エフェクトのプロパティ設定をデフォルト値に戻す。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合のみこのオプションが使用可能。

Notes

エフェクトに関する追加情報。

エフェクト設定

Input

このパラメータは、ハーモナイザーに処理されるチャンネルを決定します。

値:

  • As Input: 全ての入力チャンネルが処理されます(デフォルト)。

  • Mono/Center: センターチャンネルのみが処理されます。モノラル信号も処理されます。

  • Stereo: フロント レフト/ライト スピーカーのみが処理されます。

  • L/R/C: 全てのフロントスピーカーが処理されます。センターがある場合は、センターも処理されます。

  • L/R/Ls/Rs: フロントとリアのステレオペアが処理されます。

  • L/R/C/Ls/Rs: 全てのフルバンドチャンネルが処理されます。

  • Left Only: レフトチャンネルのみがハーモナイザーに処理されます。このモードは、エフェクトがバスに挿入される場合にCPU使用量を減らすのに有用で、エフェクトにルーティングされるオーディオコンテンツがポジショニングやパニングを使用しないモノラルサウンドであると想定します。ハーモナイズされた左チャンネルの結果は、フロントレフトおよびフロントライトチャンネル両方のウェットパスに適用されます。しかし、ドライパスはオリジナルのチャンネルコンテンツを保持します。

Process LFE

このパラメータは、LFE チャンネルがハーモナイザーに処理されるかどうかを決定します。

デフォルト値: False

Window Size
ウインドウサイズ

ウインドウサイズが大きくなると、より良好な周波数解像度を得ることができますが、過渡信号がより不鮮明になります。従って、このパラメータは、時間解像度と周波数解像度の間の妥協点となります。このパラメターの値を選択する方法についての詳細は、上記セクションをご覧ください。

デフォルト値: 1,024
Range: 256 から 4096
単位: サンプルフレーム(Sample frames)

Delay Dry
ディレイ ドライ

ハーモナイズされた信号(ウェットパス)との同期を維持するためにドライ信号を遅らせるかどうかを決定します。

デフォルト値: True

info 注記

ハーモナイザーがAuxバスで使用されている場合、このプロパティは影響を持ちません。この場合、ドライ信号はAuxバスに送信するオブジェクトにより定義されます。

ハーモナイザー ボイスパラメータ

Voice Enable
ボイス有効化

特定のピッチのボイス(音声)が有効化されるかどうかを決定。

info 注記

不要なアーティファクトを避け、リソースを節約するために、(例えば、ゼロピッチまたは非常に低いボイスレベルを使用する代わりに)必要のないボイスを無効にしていることを確認してください。

Pitch Shift
ピッチシフト

このパラメータ(セント単位)で指定した量だけピッチが上昇または下降します。+1200 セントは1オクターブ上、-1200セントは1オクターブ下に、転置されます。

デフォルト値: 0
Range: -2400 から +2400
単位: セント(Cents)

Gain
ゲイン

ハーモナイズされた特定のボイスに適用されるゲイン量。ハーモナイズされた様々なボイス間のバランスを設定することができます。

デフォルト値: 0
Range: -96 から 24
単位: デシベル(dB)

ボイスフィルタパラメータ

Type

ハーモナイズされたボイス信号に適用可能なフィルタリングのタイプを決定します。以下のようなフィルタが利用可能です:

  • None(なし) ボイスフィルタを無効化。

  • Low Pass : 指定された周波数から高周波数の固定傾斜減衰を提供します。これ以下では、信号はほとんど影響を受けませんが、より高い周波数は、カットオフ周波数点を超えると次第に減衰されます。

  • High Pass : 指定された周波数から低周波数の固定傾斜減衰を提供します。これ以上では、信号はほとんど影響を受けませんが、より低い周波数は、カットオフ周波数点を下回ると次第に減衰されます。

  • Band Pass: 指定された中心周波数の周りの全ての周波数を除去します。中心付近の周波数範囲はQによって制御されます。

  • Notch: 指定周波数範囲の固定減衰に幅変化を提供します。中心付近の周波数範囲はQによって制御されます。

  • Low Shelf: 低周波数の指定範囲にゲイン/減衰を提供します。この曲線タイプは、Bass Tone Controlとしても知られています。

  • High Shelf: 高周波数の指定範囲にゲイン/減衰を提供します。この曲線タイプは、Treble Tone Controlとしても知られています。

  • Peaking: 指定周波数の増幅/減衰に幅変化を提供します。ピーク付近の周波数範囲はQによって制御されます。

Gain
ゲイン

選択された周波数帯域のハーモナイズされたボイス信号の増幅量。この値を大きくすると、オーディオ信号が「ブースト」されます。この値を小さくすると、オーディオ信号が「カット」、つまり減衰されます。

デフォルト値: 0
Range: -24 から+24
単位: デシベル(dB)

info 注記

ローパス、ハイパス、ノッチおよびバンドパスカーブが選択されている場合、これらのフィルタタイプはパスバンドを0dBに正規化しているため、ゲインコントロールは使用できません。

Frequency

ゲインの影響を受ける周波数スペクトルの部分。

Range: 20 から 20,000
単位: Hz(ヘルツ)

Q

ゲインの変化に影響を受ける中心周波数の周りの領域。低いQ値は、帯域範囲が広くなることを意味し、逆に高いQ値は、帯域範囲が狭くなることを意味します。

デフォルト値: 1.0
Range: 0.1 から 20

ローパス、ハイパス、ローシェルフおよびハイシェルフカーブが選択されている場合、このコントロールは使用できません。

Output Levels
出力レベル

Dry level
ドライレベル

未処理の信号に適用されるゲイン。

デフォルト値: 0
Range: -96 から 24
単位: デシベル(dB)

info 注記

ハーモナイザーがAuxバスで使用されている場合、このプロパティは影響を持ちません。この場合、ドライ信号はAuxバスに送信するオブジェクトにより定義されます。

Wet level
ウェットレベル

ハーモナイズされたボイス信号に適用されるゲイン。

デフォルト値: 0
Range: -96 から 24
単位: デシベル(dB)


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