バージョン
WwiseのGMEボイスチャットは単純な電話会議システムにはない数多くの機能を備えています。GMEは事前に収録されたオーディオアセットと同じように入力音源としてWwiseに統合されるため、ボイスチャットのゲームへの統合を工夫することができます。以下は典型的なWwise機能をデベロッパがボイスチャットに応用できるいくつかの例です:
ポジショニング: ゲームによっては話をしているほかのチームメートたちをリスナー周りに配置することが効果的です。こうすることでチームメートが見えなくても、環境内のどこにいるのかを把握できます。そのためにはGME Receiveのサウンドを選択した後に、Positioningタブを選択し、3D SpatializationドロップダウンメニューでPositionを設定します。アテニュエーション(減衰)は設定しません。
距離減衰: Wwiseの距離減衰をゲーム内の特定の状況下で活用できるゲームもあります。例えばプレイヤー同士のゲーム内のコミュニケーションが無線通信を模したものである場合は、ストーリー性のあるおもしろい場面を生み出せます。例えばゲームの特定エリアでは無線通信を無効にすることで、チームのプレイヤーたちはそのエリアを出るまで、直接話せる距離にまとまるしかありません。
環境のリバーブ: 部屋のリバーブをプレイヤーのチャットで処理することで臨場感が高まり、没入感のあるエクスペリエンスとなります。
チーム間の音漏れ: 多くのゲームでチームの無線通信はプライベートな会話となります。しかしプレイヤー同士が直接話せる距離にいる時以外は、すべての会話をプライベートにするシチュエーションも設定できます。
クリエイティブなエフェクト: ボイスチャットの送信側や受信側でDSPエフェクトを追加し、一部のプレイヤーの音声のプロファイルをカスタマイズしたり、特定のゲームステートを反映させたりすることができます。チームメートがダメージを受けた時や、スペシャルボーナスを獲得した時は、その声にエフェクト(ディストーション、ディレイ、フランジャーなど)を追加するようにゲームで設定できます。