バージョン
Wwise Unity Integration Documentation
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Spatial Audioは、レイトレーシングエンジンを使って効率的にリフレクションとディフラクションのパスを評価します。Wwiseの以前のバージョンでは、エミッターやリスナーの動作が事前に定義された閾値(Spatial Audio SettingのMovement Thresholdを参照)を超えると、多数のレイがキャストされて、リフレクションとディフラクションのパスが再計算されました。レイキャストと再計算が組み合わさることでフレームの負荷が増加し、CPU使用率がピークに達することがありました。Wwise 2023.1では、再計算がトリガーされるまで、フレームごとにレイキャスティングが継続的に実行されます。これにより、レイキャスティングの負荷が複数のフレーム間で分散されるため、CPU使用率がピークに達するのを回避できます。
このような理由から、Spatial Audio SettingのNumber Of Primary Raysのデフォルト値が100から35に下げられました。移行後にプロジェクトに応じてプライマリレイ数を好みの値に変更してください。
Wwise 23.1に導入したSpatial Audioの新機能では、コンテインメントやトランジションリージョンまでの距離を計算するために、RoomのGeometryを隙間のない状態にする必要があります。これは、Geometryにホールが全くなく、すべてのエッジが正確に2つの三角形に接することを意味します。RoomがSpatial Audioに送信されると、RoomのGeometryで境界エッジが探索されます。境界エッジが検出されない場合、Geometryに隙間があるためエラーメッセージが表示されます。
RoomがReverb Zoneの場合、Geometryは隙間のない状態にする必要があります。エラーメッセージが表示された場合は、ホールや境界エッジを探してGeometryを修正してください。どのホールもサーフェスでカバーしてTransmission Lossの値を0にできます。ホールが見つからない場合は、エッジやサーフェスが重なっている境界エッジを探します。
Spatial Audioを使用してルームコンテインメントを実行する場合にも、Geometryを隙間のない状態にする必要があります。ただし、Unityインテグレーションはデフォルトでこの機能を使用していません。ほかのシナリオについては、このエラーメッセージは無視しても構いません。