バージョン
Speaker Panningを Balance-Fade に設定すると、Speaker Pannerを使ってオブジェクトのOutput Busのチャンネルのボリュームを調整することができます。このモードを選択すると Edit ボタンが利用できるようになり、Speaker Pannerが開きます。Speaker PannerにはXY軸の2次元グラフビューがあり、中央にコントロールポイントがあります。グラフビュー内でコントロールポイントを自由にドラッグし、Output Busのチャンネルのボリュームを調整できます。コントロールポイント付近のチャンネルの音は大きくなり、コントロールポイントから離れたチャンネルの音は小さくなります。
オブジェクトのソースオーディオの方が、Output Busよりもチャンネル数が多い場合は、最初に ダウンミックス動作 に従いコンテンツをダウンミックスします。ソースオーディオの方が、Output Busよりもチャンネル数が少ない場合は、最初にコンテンツをアップミックスする、つまり後方へ広げます。
実際のボリューム調整は、Output Busの設定によります。例えばOutput Busがステレオであれば、Y座標に影響されません。詳細な例については、次のセクションを参照してください。
以下の表中の図は、5.xチャンネルのインプットを、5.x チャンネルのバスにパンニングした場合を表しています。インプット側の各チャンネルは色付きの四角として、それぞれのポジションに表示されているので、例えばインプット側のフロントレフト(FL)チャンネルは、バスのFLチャンネルのみで再生され、インプット側のCチャンネルは、バスのCチャンネルのみで再生されます。
5.xチャンネルのインプットを、5.xチャンネルのバスにパンニングする | |||
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Speaker Panner |
Output Bus Meter | ||
X = 0, Y = 0. |
インプット側のFLチャンネルは、バスのFLチャンネルのみで再生され、インプット側のCチャンネルは、バスのCチャンネルのみで再生されます。 | ||
X = -50, Y = 0. インプットチャンネルのC、FR、SRは、それぞれのボリュームに比例してフェードアウトします。 |
右のチャンネル(FR、SR)をパワー33%で再生し、Cチャンネルをパワー50%で再生します。 | ||
X = -100, Y = 0. |
左のチャンネル(FL、SL)のみが聞こえます。 |
インプット側のチャンネル数がアウトプット側よりも少ない場合は、パンニング前にインプットをアップミックスします。以下の表中の図は、ステレオのインプットを、5.x チャンネルのバスにパンニングした場合を表しています。
2.0チャンネルのインプットを、5.xチャンネルのバスにパンニングする | |||
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Speaker Panner |
Output Bus Meter | ||
X = 0, Y = 0. ステレオのインプットを、パンニング前に5.1にアップミックスします。 |
サラウンドチャンネル(SL、SR)のボリュームと、フロントチャンネル(FL、FR)のボリュームは、等しいです。 | ||
X = 0, Y = 50. ステレオのインプットを、パンニング前に5.1にアップミックスします。 |
フロントチャンネル(FL、FR)のボリュームは、サラウンドチャンネル(SL、SR)のボリュームより大きいです。 | ||
X = -50, Y = 100. ステレオのインプットを、パンニング前に5.1にアップミックスしますが、Y = 100のため、サラウンドチャンネルのボリュームは、0に下げられます。 |
FLチャンネルのボリュームは、FRチャンネルの2倍で、サラウンドチャンネル(SL、SR)は無音です。 |