バージョン
それぞれのプラットフォームやランゲージ用に様々なSoundBankを生成する前に、SoundBankの詳細設定を決める必要があります。以下のSoundBank設定は、プロジェクトレベルで定義できます。
「SoundBankのプロジェクト設定の定義」 - 生成されたSoundBankに、どの情報を含めるかを設定。
「SoundBankの保存場所の指定」 - ハードドライブまたはネットワークの、どの場所にSoundBankを保存するかを設定。
「SoundBankの生成前/生成後に実行するステップの定義」 - SoundBank生成の直前に実施するタスクの設定。
「SoundBankの生成前/生成後に実行するステップの定義」 - SoundBank生成の直後に実施するタスクの設定。
これらの設定をプロジェクトレベルで決めますが、このプロジェクト設定をオーバーライドしてカスタマイズしたユーザ設定を作成することもできます。SoundBankのプロジェクト設定をオーバーライドする詳細については「ユーザのSoundBank設定」を参照してください。
SoundBankを生成する前に、生成プロセスにどの情報を含めるのか、どのように含めるのか、またどのようなフォーマットで生成するのかなどを、決める必要があります。設定内容は、SoundBank内のデータやメディアを、ゲームがどのようにアクセスするのかによって、決まります。
SoundBankのプロジェクト設定
以下のいずれかの方法でProject Settingsダイアログを開きます:
Projectメニューで、Project Settingsを選択する。
[Shift]+[K]を押す。
SoundBanksタブに切り替える。
SoundBank Settingsグループで、以下のオプションを必要に応じて選択し、SoundBankのカスタム設定を定義する:
Allow SoundBanks to exceed maximum size: SoundBankのサイズが、指定した最大サイズを超えても、生成する場合。
Generate SoundBank content files: 各SoundBankの、コンテンツリストのファイルを作成する場合。コンテンツファイルには、イベント、バス、State、Switchの情報や、ストリーム用やメモリ用の全オーディオファイルのリストが含まれる。
Generate header file: イベント名、State名、Switch名、Game Parameter名を、それぞれのIDにマッピングするヘッダファイルを作成する場合。
Max attenuation は、SoundbanksInfo.xmlファイルに各EventのMaximum attenuation情報を含める場合。
Estimated duration 各イベントの SoundbanksInfo.xml ファイルに、サウンドを永久にループさせる、もしくは1回のみのサウンドかを設定するだけでなく、各イベントの推定最長ならびに最短持続時間を含める場合。
Use SoundBank Names : 生成する「.bnk SoundBank」ファイルのファイル名や、バンクの中で他のSoundBankを参照する時に、SoundBank名を使うのか(チェック入り)、またはIDを使うのか(チェックなし)の設定。詳しくは「SoundBanksタブ」を参照。
ヘッダファイルを生成する場合は、その保存先を決める必要がある。そのためには以下のいずれかを行う:
テキストボックスをクリックしてパスを直接入力する。
テキストボックスをダブルクリックするかBrowseボタン[...]をクリックしてブラウザをプロンプトして、保存場所まで移動する。
注釈 | |
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ヘッダファイルの保存場所は、フルパスまたは相対パスを使って指定します。相対パスを使う場合、パスの起点としてプロジェクトフォルダを使います。 |
SoundBankのコンテンツファイルを生成する場合は、 SoundBank content file formatオプションで、生成するテキストファイルのフォーマットを選択する。
ヒント | |
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ファイルパス、オブジェクト名、オブジェクトノーツに非ANSI文 字が含まれる場合は、Unicodeフォーマットを使用するべきです。 |
OKをクリックして、設定を適用する。
生成されたプロジェクトのSoundBankは、デフォルトで以下のフォルダに保存されます:
ProjectName\GeneratedSoundBanks\Platform\
この場所が適切でない場合は、ワークステーションやネットワーク上の任意のディレクトリに変更できます。
SoundBankの保存場所は、フルパスまたは相対パスを使って指定します。相対パスを使う場合、パスの起点としてプロジェクトフォルダを使います。例えば、以 下のフルパスと相対パスは、同じ場所を指定しています。
C:\Wwise Projects\My Project\GeneratedSoundBanks\Windows
GeneratedSoundBanks\Windows\
保存するSoundBankの、新しい保存場所を指定するには:
以下のいずれかの方法でProject Settingsダイアログを開きます:
Projectメニューで、Project Settingsを選択する。
[Shift]+[K]を押す。
SoundBanksタブに切り替える。
SoundBank Pathsグループで、以下のいずれかの方法でパスを指定する:
テキストボックスに、パスを直接入力する。
Browseをクリックし、ブラウザで保存場所まで移動する。
OKをクリックして、変更内容を適用する。
注釈 | |
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プロジェクト設定で Copy Loose/Streamed Media を有効にしてある場合は、メディアファイルのコピー先の場所もこの設定で定義されます。詳細は 「SoundBanksタブ」 を参照してください。 |
ワークフローによっては、SoundBank生成の直前、または直後に実行すべき処理やタスクがあるかもしれません。例えば、特定のSoundBank生成の前に、そのSoundBankファイルをソース管理システムからチェックアウトする処理や、SoundBank生成直後に、ストリーム用ファイルをSoundBankのディレクトリにコピーする処理などです。
Wwiseでこのような種類のタスクを、SoundBankのプリジェネレーション(Pre-generation / 生成前)タスク、ポストジェネレーション(Post-generation / 生成後)タスクと呼び、コマンドラインを作成して定義します。Wwiseには、必要なコマンドラインを必要な数だけ簡単にビルドするための、専用のコマンドラインエディタがあります。処理をさらにシンプルにするために、コマンドラインで使える全てのWwise固有の変数やWindows環境変数のリストが、エディタに入っています。
カスタマイズしたコマンドラインを書くために使えるWwise変数を、下表に具体的に示します。
Command Line Variable |
内容 | |||
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SoundBankが、設定された最大サイズを超過した場合、生成するか否かを示す。 Allow SoundBanks to exceed maximum sizeオプションを選択した場合、この変数は「true」に設定される。 | |||
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各SoundBankのコンテンツリストのファイルを作成するか否かを示す。コンテンツファイルには、イベント、バス、State、Switchの情報や、ストリーム用やメモリ用の全オーディオファイルのリストが含まれる。 Generate SoundBank content filesオプションを選択した場合、この変数は「true」に設定される。 | |||
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イベント、State、Switch、Game Parameterの名前をIDにマッピングしたヘッダファイルを、生成するか否かを示す。 Generate header fileオプションを選択した場合、この変数は「true」に設定される。 | |||
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イベントの最大減衰の情報を生成するか否かを示す。 Metadata Options: Max attenuation オプションが選択されている時、この変数は「True」に設定される。 | |||
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イベントに推定最長ならびに最短持続時間、および持続時間タイプ情報が生成するか否かを示す。 Metadata Options: Estimated Duration オプションが選択されている時、この変数は「True」に設定される。 | |||
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ヘッダファイルのフルパスで、具体的には: $(HeaderFilePath)\Wwise_IDs.h | |||
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ヘッダファイルを保存する、パスまたは場所。 このパスは、テキストボックスHeader file pathから取得される。 | |||
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現在のプラットフォームの、Infoファイルの完全なファイル名。 | |||
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Wwiseが、 | |||
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コマンドラインにパスされたランゲージのリスト、またはSoundBank Managerで選択されたランゲージのリスト。
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現在のプラットフォーム名。 | |||
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コマンドラインにパスされたSoundBankのリスト、またはSoundBank Managerで選択されたSoundBankのリスト。
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コマンドラインにパスされたSoundBankのリスト、またはSoundBank Managerで選択されたSoundBankのリストを含むテキストファイル。このオプションは、長いSoundBankのリストを扱う際に役立つかもしれません。
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現在のプラットフォームのSoundBankが保存されている、パスまたは場所。 | |||
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生成されたSoundBankファイル(.bnk)の名前として、SoundBank名( Use SoundBank namesオプションを選択した場合、この変数は「 | |||
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Wwise実行ファイル(Wwise.exe)がある、ワークステーションのドライブレター。 | |||
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Wwise実行ファイル (Wwise.exe)のパスまたは場所。 | |||
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Wwise実行ファイル(Wwise.exe)の処理ID(Process ID)の数値 。 | |||
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Wwiseプロジェクトがある、ワークステーションのドライブレター。 | |||
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現在のプロジェクト名。 | |||
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Wwiseプロジェクトのパスまたは場所。 | |||
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WAAPIがWAMPプロトコル用に使うポート。 | |||
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WAAPIがHTTPプロトコル用に使うポート。 |
注釈 | |
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さらに |
柔軟性を高めるために、Wwiseでは以下の種類のステップに対して、異なるコマンドラインを設定できます。
Global opening step - 全プラットフォームにグローバル(全体的)に適用し、他のどのステップよりも前に実行するコマンドライン。
Platform-specific pre-generation step - 特定プラットフォームに適用し、SoundBank生成前に実行するコマンドライン。
Platform-specific post-generation step - 特定プラットフォームに適用し、SoundBank生成後に実行するコマンドライン。
Global closing step - 全プラットフォームにグローバル(全体的)に適用し、全てのステップの後に実行するコマンドライン。
ポストジェネレーション(生成後)のデフォルトのステップとして、プラットフォームごとに、ストリーミングファイルをSoundBankのディレクトリにコピーするステップが、プロジェクトに必ず入っています。なお、他にもコマンドラインを設定して、どのような種類のタスクでも自動化できます。またWwiseには、SoundBankの中の全てのデータやメディアが入ったパッケージをFile Packager(ファイルパッケージャ)機能で生成する、別のファクトリコマンドラインも同梱されています。File Packagerについてはファイルパッケージの管理を参照してください。 ファクトリコマンドラインのロードについては「ファクトリコマンドラインやカスタムコマンドラインをロードする」を参照してください。
作成したコマンドラインをファイル(.wcmdline)に保存して、後で同じプロジェクトや別のプロジェクトで使用したり、他のユーザとシェアしたりすることもできます。コマンド保存については 「カスタムコマンドラインをファイルに保存する」を参照してください。
SoundBank生成前に行うタスクを設定するには:
以下のいずれかの方法でProject Settingsダイアログを開きます:
Projectメニューで、Project Settingsを選択する。
[Shift]+[K]を押す。
SoundBanksタブに切り替える。
グローバル(プロジェクト共通)Pre-Generation Stepを作成するにはBrowseボタン[...]をクリックしてGlobal Opening Step Editorを開く。
Pre-Generation Step Editorが開く。
テキストボックスDescription に、実行するステップやタスクの内容がよく分かる名前を入力する。
テキストボックスCommandsをクリックして、コマンドラインの作成を開始する。
注釈 | |
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テキストボックスCommandsは、一般的なテキストエディタと同じように使えるので、Enterを押してテキストに新しい行を追加し、テキストを選択してからDeleteを押して削除することなどができます。 |
コマンドに、組み込みマクロや環境変数をインサートしたい場合は、以下を行う:
Macrosグループで以下のオプションを1つ選択する:
Built-in Macros - 組み込みマクロのことであり、Wwiseコマンドライン内で使える、Wwise固有の変数リストを表示。
Environment Variables - 環境変数のことであり、Wwiseコマンドライン内で使える、Windows固有の環境変数リストを表示。
コマンドラインに変数を追加するには、以下のいずれかを行う:
リストの変数をダブルクリックする。
リストの変数を選択して、Insertをクリックする。
必要に応じて、コマンドラインに変数を追加する。
プリジェネレーションのグローバルステップを追加する場合は、最初の行の終わりで、Enterを押し、新しいコマンドラインを入力する。
OKをクリックして、コマンドラインを保存して、Pre-Generation Step Editorを閉じる。
注釈 | |
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コマンドラインをファイルに保存する場合は、Editorの、Save As ボタンをクリックします。カスタムコマンドラインの保存については「カスタムコマンドラインをファイルに保存する」を参照してください。 |
プリジェネレーションのステップを、プラットフォームごとに作成するには、プラットフォームごとに上記3〜8を繰り返す。
注釈 | |
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ファクトリコマンドや保存したカスタムコマンドラインを、Editorにロードするには、Loadボタンをクリックします。ファクトリコマンドやカスタムコマンドのロードについては 「ファクトリコマンドラインやカスタムコマンドラインをロードする」を参照してください。 |
SoundBank生成後に行うタスクを設定するには:
以下のいずれかの方法でProject Settingsダイアログを開きます:
Projectメニューで、Project Settingsを選択する。
[Shift]+[K]を押す。
SoundBanksタブに切り替える。
Post-Generation Stepグループで、Copy Streamed Filesというコマンドラインがデフォルトで表示される。このコマンドラインを変更したり追加コマンドを追加するには、Browseボタン[...]のいずれかをクリックする。
Post-Generation Step Editorが開く。
テキストボックスDescriptionに、実行するステップやタスクの内容がよく分かる名前を入力する。
テキストボックスCommandsの、現在のコマンドライン末尾をクリックして、 Enterを押す。新規コマンドラインの作成を開始する。
注釈 | |
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テキストボックスCommandsは、一般的なテキストエディタと同じように使えるので、Enterを押してテキストに新しい行を追加し、テキストを選択してからDeleteを押して削除することなどができます。 |
コマンドに、組み込みマクロや環境変数をインサートしたい場合は、以下を行う:
Macrosグループで以下のオプションを1つ選択する:
Built-in Macros - 組み込みマクロのことであり、Wwiseコマンドライン内で使える、Wwise固有の変数リストを表示。
Environment Variables - 環境変数のことであり、Wwiseコマンドライン内で使える、Windows固有の環境変数リストを表示。
コマンドラインに変数を追加するには、以下のいずれかを行う:
リストの変数をダブルクリックする。
リストの変数を選択して、Insertをクリックする。
必要に応じて、コマンドラインに変数を追加する。
プリジェネレーションのグローバルステップを追加する場合、最初の行の終わりでEnterを押し、新しいコマンドラインを入力します。
OKをクリックして、コマンドラインを保存して、Post-Generation Step Editorを閉じる。
注釈 | |
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コマンドラインをファイルに保存する場合は、Editorの、Save As ボタンをクリックします。カスタムコマンドラインの保存については「カスタムコマンドラインをファイルに保存する」を参照してください。 |
グローバルなクロージングステップや、プラットフォームごとのステップを追加するには、上記3〜8を繰り返す。
注釈 | |
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ファクトリコマンドや保存したカスタムコマンドラインを、Editorにロードするには、Loadボタンをクリックします。ファクトリコマンドやカスタムコマンドのロードについては 「ファクトリコマンドラインやカスタムコマンドラインをロードする」を参照してください。 |
Wwiseには数個の既成コマンドラインが同梱され、ストリーミングしたファイルをSoundBankのディレクトリにコピーするものや、複数のストリーミングファイルやSoundBankを、1つのパッケージにまとめるものなどがあります。これらをファクトリコマンドラインと言います。ファクトリコマンドラインや、ファイルに保存したカスタムコマンドラインを、ロードできます。
ファクトリコマンドラインや、カスタムコマンドラインをロードするには:
Pre/Post Generation Step EditorでLoadをクリックする。
ショートカットメニューで、以下のいずれかをクリックする。
From Factory Folder - Explorer/Finderが開き、Wwiseファクトリコマンドラインのあるディレクトリが表示される。
From Last Location - Explorer/Finderが開き、コマンドラインを最後にロードしたディレクトリが表示される。
Openダイアログが開く。
ロードするコマンドラインを選択して、Openをクリックする。
コマンドラインが、Editorにロードされる。