バージョン
Switch Containerを使って、ゲームに存在する様々な選択肢に従い、オブジェクトをグループにまとめることができます。選択肢1つに対して、SwitchまたはStateを1つ、Switch Containerに入れます。例えば、キャラクターが歩く様々な地面の種類に対応するために、Switch Containerを作成できます。この場合コンクリート、床板、草、雪など、ゲーム中にキャラクターが遭遇する可能性のあるすべての地面素材に対応するSwitchをコンテナに入れます。
1つのSwitchまたはStateの中に、その選択肢に関連した複数のオブジェクトを入れます。例えば、コンクリートの足音サウンドは全てConcreteSwitchにまとめて入れ、 床板の足音サウンドは全てWoodSwitchにまとめて入れます。ゲームがSwitch Containerを呼び出すと、Wwise側で、現在どのSwitch、またはStateが有効かを確認してから、どのコンテナまたはサウンドを再生するかを判断します。
下図は、イベントによって、Switch ContainerFootstepsが呼び出された時の流れを示します。このコンテナには、キャラクターがゲーム中に横切る様々な地面のサウンドが、まとめてあります。今回の例では、GrassとConcreteの2つのSwitchが入っています。下図では、イベントがSwitch Containerを呼び出した時に、キャラクターは草の上を歩いているため(SwitchはGrass)、草の足音サウンドが再生されます。Switch内の足音サウンドはRandom Containerでまとめてあるので、キャラクターが同じ地面を踏む度に、異なるサウンドが再生されます。
Switch Containerを作成する際に、そのコンテナが基づくのがStateか、Switchか、またはRTPCかを決める必要があります。なお、SwitchやStateは、Switch Container Property Editorで選択できますが、RTPCをSwitch Groupにリンクさせるには、Switch Group Property Editorで行います。RTPCをSwitchに結びつける方法については「Mapping Game Parameter values to Switches」を参照してください。
Switchの種類を決めてから、コンテナにSwitch GroupまたはState Groupをアサインする必要があります。これによって、オブジェクトをアサインする対象のSwitch、State、RTPCが決まります。
コンテナにステートグループやスイッチグループをアサインしたり、RTPCをスイッチとして使う前に、これらのステートグループ、スイッチグループ、RTPCを作成する必要があります。作成方法については、以下を参照してください。
Switch Containerの種類を設定するには:
Property Editorに、Switch Containerを1つロードする。
Switch Typeグループで以下のオプションを1つ選択する。
Switchは、ゲームのスイッチに基づくコンテナとなる。
Stateは、ゲームのStateに基づくコンテナとなる。
Groupリストから、コンテナにアサインするSwitchまたはStateのグループを選択する。
Contents EditorのAssigned Objectsペインに、グループ内のSwitchまたはStateが表示される。
ゲームでSwitchまたはStateを特定できない場合に、デフォルトとして再生するSwitchまたはStateを、Default Switch/Stateリストから選択する。
ゲーム中は、いつでもSwitchやStateが切り替わる可能性があるので、サウンドオブジェクトやMotion FXオブジェクトも即時に切り替えるのか、あるいはSwitch Containerが次に再生される時に初めて切り替えるのかを決める必要があります。Wwiseで設定できる再生モードは、以下の通りです。
Step
Continuous
Stepオプションは、足音サウンドなど一回だけのサウンドに適しています。一方、Continuousオプションは、スノーボードのサウンドなど、常にループするオブジェクトなどに使うと便利です。
Switch Containerの再生モードを設定するには:
Property Editorに、Switch Containerを1つロードする。
Play Modeグループで以下のオプションを1つ選択する。
Stepは、再生中にSwitchが変更されたか否かに関わらず、新しい再生イベントがトリガーされた時だけ、 新しいオブジェクトを再生する。
Continuousは、新しいSwitchまたはStateが検知されたらすぐに、新しいオブジェクトを再生する。Continuousを選択すると、再生するオブジェクトを変更するための新しい再生イベントは必要ない。
Switch Container内のオブジェクトは、必ずSwitchやStateにアサインします。
Switch(Switch)にオブジェクトをアサインするのは簡単で、Contents EditorのAssigned Objectsペインに、オブジェクト、他のコンテナを追加するだけです。早く作業するために、CtrlまたはShiftを押しながら複数のオブジェクトをクリックして、一斉に追加または削除することも可能です。なお、Switchに複数のオブジェクトをアサインすると、Wwiseでの再生時やゲームのランタイムにすべて同時に再生されます。
ほとんどの場合はSwitch Containerの中にあるオブジェクトをアサインしますが、Project ExplorerのAudioタブから直接オブジェクトをSwitchまたはStateにドラッグすることも可能です。この操作で、オブジェクトが現在の場所からSwitch Containerに移動します。なお、オブジェクトの移動ではなくコピーを作成する場合は、Ctrlキーを押しながら、Project ExplorerのAudioタブからオブジェクトをAssigned ObjectsペインのSwitchまたはState(State)にドラッグします。
SwitchやStateにオブジェクトをアサイン、削除するには:
Property Editorに、Switch Containerを1つロードする。
コンテナ内のオブジェクトが、Contents Editorに表示される。
オブジェクトをSwitchまたはStateにアサインするには、Contentsペインにあるオブジェクトを、Assigned ObjectsペインのSwitchまたはStateにドラッグする。
オブジェクトがSwitchまたはStateに追加される。
注釈 | |
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オブジェクトを、SwitchまたはStateのタイトル上に直接ドロップする必要があります。 |
SwitchまたはStateからオブジェクトを削除するには、Assigned Objectsペインで削除するオブジェクトをクリックする。
Deleteキーを押す。
オブジェクトがSwitchまたはStateから外されるが、Contentsペインには残る。
オブジェクトを間違ったSwitch(Switch)またはState(State)にアサインしてしまった時や、単純にオブジェクトを移動したい時は、 いつでもできます。
ヒント | |
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複数のオブジェクトを同時に移動するには、Ctrlを押しながら各オブジェクトをクリックして、新しい場所までドラッグします。 |
Switch間またはState間でオブジェクトを移動するには:
Contents EditorのAssigned Objects ペインで、移動するオブジェクト(単数または複数)を選択する。
新しいSwitchまたはStateまで、オブジェクトをドラッグする。
オブジェクトが新しいSwitchまたはStateにアサインされる。
SwitchやStateはゲーム中に頻繁に切り替わるので、その時にSwitch Containerのオブジェクトがどう反応するべきかを、設定する必要があります。オブジェクトの再生方法を決めるために、以下の項目を設定します。
Play - Switch Containerがトリガーされる度に毎回オブジェクトを再生するのか、SwitchまたはStateが切り替わった時だけに再生するのかを指定する。
Across Switches: 2つ以上のSwitchに入っているオブジェクトの再生中に、新しいSwitch/Stateがトリガーされた時、そのオブジェクトを再生し続けるのかを指定する。
Fade In: 新しいSwitch/Stateがトリガーされた時、新しいオブジェクトをフェードインさせるのかを指定する。
Fade Out: 新しいSwitch/Stateがトリガーされた時、再生中のオブジェクトをフェードアウトさせるのかを指定する。
Switch Containerのオブジェクトの再生方法を設定するには:
Property Editorに、Switch Containerを1つロードする。
コンテナ内のオブジェクトが、Contents Editorに表示される。
SwitchまたはStateが切り替わった最初の時だけ、オブジェクトを再生するには、Play列で、1st onlyオプションを選択する。なお、この1st onlyオプションを選択しないと、Switch Containerがゲームにトリガーされる度に、オブジェクトが再生される。
SwitchまたはStateが切り替わる時に、ソース(出所)とデスティネーション(行き先)の両方のSwitchまたはStateに入っているオブジェクトを、強制的に再生し続けるには、Across Switches列で、Continue to playオプションを選択する。なお、Continue to playオプションを選択しないと、オブジェクトの再生は停止し、再び最初から再生される。
注釈 | |
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Across Switchesオプションを選択できるのは、再生モードがContinuousの場合のみです。 |
SwitchまたはStateが切り替わる時に、新しいオブジェクトをフェードインさせる場合は、その時間の長さをテキストボックスFade-Inに入力する。
注釈 | |
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Fade-Inオプションを選択できるのは、再生モードがContinuousの場合のみです。 |
SwitchまたはStateが切り替わる時に、再生中のオブジェクトをフェードアウトさせる場合は、その時間の長さをテキストボックスFade Outに入力する。