バージョン
Wwiseでは、全てのアセットと、対応予定のプラットフォームやランゲージのプロパティや動作設定が、1つのプロジェクトに入ります。このプロジェクトの中に、Events、Presets、ログ、シミュレーションなどのWwiseエレメントや、これから生成するSoundBanksなどが含まれます。つまり、全ての作業成果がプロジェクトに入るので、チームで作業している場合は、メンバー全員の作業成果が含まれることになります。
1つのゲームに対して、Wwiseで使うプロジェクトは1件だけです。ただし、1つのプロジェクトを複数のWork Unitに分割することができます。Work Unitについては「プロジェクトをWork Unitで分割」を参照してください。
プロジェクト開発のスタート地点となるのが、プロジェクトを作成して開くProject Launcher画面です。プロジェクトを作成すると、ワークステーションやネットワーク上の任意の場所に、複数のフォルダが作成されます。
Wwiseプロジェクトは、プロジェクトの複数のバージョンやユーザーを効率的に管理するために、各種プロジェクトエレメントのXMLファイルが入った複数のフォルダによって構成されています。典型的なプロジェクトフォルダに含まれるフォルダを、以下に示します。
.cache - プロジェクトにインポートしたSFXアセット、ボイスアセット、プラグインアセットなどの、コンバージョン後のバージョン。また、変更されたSoundBankがあるかどうかを判断するためにWwiseが使う、 SoundBankInfoCache.dat というファイルも含まれる。SoundBankに変更がなかった場合は、Wwiseはそれを再生成しない。これは、Generating SoundBanksダイアログの、Created列に、 Up to Dateというエントリーで示される。ソースコントロールシステムにこのフォルダを含めてはいけない。
Actor-Mixer Hierarchy― プロジェクトのサウンド構造やモーション構造の、デフォルトワークユニットやユーザーが作成したワークユニット。
Attenuations - プロジェクトの減衰用のDefault Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Conversion Settings - プロジェクトのコンバージョン設定ShareSetの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Dynamic Dialogue― プロジェクトのダイアログイベントの、デフォルトワークユニットやユーザーが作成したワークユニット。
Effects - プロジェクトのエフェクトShareSetの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Events - プロジェクトのイベントの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Game Parameters - Game Parameterの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Interactive Music Hierarchy― プロジェクトのミュージック構造の、デフォルトワークユニットやユーザーが作成したワークユニット。
Master-Mixer Hierarchy― プロジェクトのアウトプットルーティングのデフォルトワークユニットやユーザーが作成したワークユニット。
Mixing Sessions - ミキシングセッションの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Originals - プロジェクトにインポートしたアセットなどの、オリジナルの正確なコピー 。
Presets - プロジェクトのプリセットの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Queries - クエリの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit
SoundBanks - SoundBankの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。プロジェクトのSoundBankを生成すると、新規Generated SoundBanksフォルダが表示される。
Soundcaster Sessions - サウンドキャスターセッションの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
States - Stateの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Switches - Switchの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
Triggers - Triggerの、Default Work Unitやユーザーが作成したWork Unit。
.validationcache - 現在のXMLスキーマバージョンに対して検証済みの、プロジェクトの全ファイルのリスト。検証済みのファイルを把握しておくことで、Wwiseでプロジェクトをロードする時に、そのファイルを毎回検証する必要がない。これにより、Wwiseのプロジェクトロード時間が大幅に削減できる。ソースコントロールシステムにこのフォルダを管理してはいけない。
.wsettings - 現在のプロジェクト用のデフォルトコンバージョン設定や、その他のオブジェクト設定。これらの設定はユーザー別に保存される。ソースコントロールシステムにこのフォルダを管理してはいけない。
.wproj - Wwiseのプロジェクトファイル。プロジェクトアイコンをダブルクリックすると、プロジェクトが開く。
プロジェクトを作成した後に、全体を複数のWork Unitに分けて、ゲームのデザインに従いアセット構造を構築し始めます。同時に、Master-Mixer Hierarchyでプロジェクトのルーティング構造を構築し、プロジェクトのゲームシンクも作成します。
これらのフォルダ以外にも、プロジェクトのインテグレティレポートのファイルや、SoundBankのプロジェクトヘッダファイルなど、他のファイルが存在することもあります。
Wwiseのプロジェクトや各種フォルダは、外部のソースコントロール管理ツールと簡単にインテグレートできるように設計されています。複数のプロジェクトユーザーがいる場合の管理方法については Workgroupの活用を参照してください。