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User-Defined Auxiliary Send(ユーザーが定義するAUXセンド)を使う

オーディオのルーティングに指定したAudio Bus以外にもUser-Defined Auxiliary Send(ユーザーが定義したAUXセンド)を、1つのActor-Mixerオブジェクトやインタラクティブミュージックオブジェクトに対して最大4つ、指定することができます。同様に、Audio Bus自体は最大4つのUser-Defined Auxiliary Sendを持つことができます。AUXセンドとは、オーディオ信号の一部を追加のバス(補助バス)に送信して並列処理させる方法です。

User-defined auxiliary sendsは静的なAUXセンドをオーサリング作業で直接設定するために使い、ゲーム側がダイナミックに設定してコントロールすることの多い、Game-defined auxiliary sends(ゲーム定義のAUXセンド)と異なります。

次のイラストは、AUXセンドの減衰量が5 dBで、AUXセンドが2つあるAudio Busにルーティングされたサウンドを示しています。どちらのAUXセンドもボリューム減衰があり、Auxiliary Busにルーティングされます。

User-Defined Auxiliary Sendを追加するには:

  1. Project Explorerでオブジェクトをダブルクリックして、そのオブジェクトのPropertiesを確認する。

  2. Project ExplorerにあるAUXバスをUser-Defined Auxiliary Sendsリストにドラッグ&ドロップする、または

    [...]ボタンをクリックして、Project Explorerセレクタを使いAuxiliary Busを選択する。

  3. 選択したAuxiliary BusへのSend volumeを設定する。

[注意]フィードバックループを避ける

Auxiliary Busをバス階層の下の方から選択した場合は、同じ複数のバスの処理がループします。その結果レイテンシが発生する可能性があり、異常に大きかったり耳障りなオーディオがつくり出されることがあります。


User-Defined Auxiliary Sendを使い、ゲーム環境をコントロールする

AUXセンドをシンプルなシナリオのゲーム環境をコントロールするために利用できます。多くの場合、環境は閉鎖された空間のリバーブやアーリーリフレクションによって表現されます。サウンドエミッタごとに、以下のエレメントをゲーム側がコントロールできます。

  • Send volume: ウェット部分、つまり反射音に該当するように設定できる。

  • Output bus volume: ドライ部分、つまり直接音に該当するように設定できる。

  • Output bus low pass filter: サウンドに対するオブストラクションとオクルージョンのレベルに該当するように設定して、直接音つまりドライ部分の周波数反応に影響を与えることができる。

上記の最初の2つの値にGame Parameterを設定することで、ゲームオブジェクトごとにドライシグナルとウェットシグナルの量をコントロールできます。ゲーム側は、リスナーとサウンドエミッタの間の距離を計算して、Game Parameterにこの数値をアサインします。Game Parameter設定でRTPCカーブを設定して、信号のウェット部分とドライ部分が距離の変化と共にどのように変わるかを定義できます。

アウトプットバスLPFに対してGame Parameterを設定することで、サウンドのオクルージョンやオブストラクションの程度をゲーム側の数値を使ってコントロールできます。


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