Wwise SDK 2022.1.18
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Wwise Spatial Audioでは、後期残響を設定するのにリバーブEffectやAux sendを使います。このワークフローを実現するためにWwise Spatial Audioは、ルーム(Room)とポータル(Portal)というシンプルかつハイレベルで抽象的なジオメトリを公開し、ほかの部屋に配置されたエミッタの音の伝播を効率的にモデル化します。部屋によって変化する音の伝播の主な性能は、リバーブの回析(diffraction)、カップリング(coupling)、スペーシャリゼーション(spatialization)です。サウンドデザイナーがWwiseで使っているツールを応用しているので、オーディオへ変換された結果をサウンドデザイナーが完全にコントロールできます。さらに、ゲームエンジンに左右されるようなレイキャスト(raycast)に基づくオブストラクションは、ゲームエンジンによってかなり異なり、パフォーマンス上の負荷が一般的に大きいので、リスナーと同じ部屋から近いエミッタだけに制限することができます。なお、Geometry APIを使ってオブストラクションを完全にWwise Spatial Audioに任せてしまうことも可能です( Geometry APIを使った回折(diffraction)と透過(transmission)のシミュレーション 参照)。
ルームには次元がなくポータル経由でつながっていて、それらが集合してルームと開口部のネットワークができあがり、これを通して別室で発生した音がリスナーに伝わります。Spatial Audioはこのネットワークを利用して、ドライシグナルの経由距離、予想される発生位置、回析角などを修正します。The diffraction angle is mapped to a diffraction percentage value on the emitter game object and/or to a built-in game parameter called Diffraction, which designers may bind to properties (such as volume and low-pass filtering) using RTPC. また、Spatial Audioでは、隣接するルームの リバーブをそのルームのポータルに配置して、リスナーのいるルームのリバーブにカップリングできるように3Dバスを使うこともできます。最後に、ルームにオリエンテーション(方向)も設定されているので、ルーム内でそのルームのリバーブから出た拡散音場は回転してからリスナーに届けられることで、リスナーの頭の中ではなく、ゲームのジオメトリに合わせています。