サウンドの減衰(Attenuation)プロパティが設定できたら、設定内容をWwiseで直接、プレビューできます。プレイヤーがサウンドの減衰半径内を動き回った時や、オブストラクション、オクルージョン、ディフラクション、トランスミッションなどが適用された時に、プレイヤーにどう聞こえるのかを大まかに知ることができます。Wwiseで直接、サウンドの減衰をプレビューできるため、ゲームにオーディオを全く実装していない状態であっても、設定の微調整や工夫が可能となります。
注釈 | |
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減衰設定のプレビュー表示が可能なのは、Emitter positioningを使用するサウンドに限定されます。 |
Attenuation Editorで減衰設定のプレビューを見るにはグラフ内でドライバカーソルを移動させたり、コーン減衰が有効であれば Cone Preview コントロール機能を移動させたりします。
Cone Previewはサウンドの減衰半径を図式化したもので、減衰半径はMax distance値で定義されます。サウンドのソースが、常に円の中心にあります。サウンドソースに対するリスナーの減衰を以下の2つのコントロール機能で変更できます:
小さい円: サウンドソースに対するリスナーの実際の位置を表します。この小さい円は減衰半径内で自由に動かせます。小さい円を中心から遠ざけると距離をドライバとするカーブに従いサウンドのボリュームが減少し、円の外周で最大減衰に達します。つまり、リスナーの位置を指定することで、サウンドソースからリスナーまでの距離が自動的に設定される。
細い線: サウンドソースに対するリスナーの角度を表します。デフォルトでリスナーはサウンドソースの真正面(0度)の位置にありますが、円を描くように線をドラッグして角度を変更できます。角度を360°(-180°から180°まで)完全に移動させることで、サウンドソースの周りを動く様子をシミュレーションできる。
再生中に角度やポジションを操作して、サウンドに対してリスナーが移動する様子をシミュレーションできます。
コーンの使用を無効にするとCone Previewのコントロール機能が無効になります。その場合でもグラフ上でDistanceカーソルを動かして距離減衰を変えてプレビューすることができます。カーソルを動かすことが、オブストラクション、オクルージョン、ディフラクション、トランスミッションが引き起こす減衰をプレビューする唯一の方法です。カスタムカーブを選択すると、そのカーブのドライバに該当するカーソルがグラフに表示されます。
リスナーのポジションや角度をリセットするには減衰半径内の任意の場所をCtrlを押しながらクリックするか、Transport ControlでReset Selector(>>)ボタンをクリックしてから Reset Attenuation Preview を選択します。
注釈 | |
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グラフビューの、Distanceカーソルをドラッグすることで、サウンドに対するリスナーの位置を変えることもできます。 |
サウンドの減衰設定をプレビューするには:
Property Editorにオブジェクトをロードして、Positioningタブに切り替える。
Attenuationの下の、Attenuation ShareSetを選択するセレクタをクリックし、Edit…をクリックする。
Attenuation Editorが開く。
Transport Control内で、Playアイコンをクリックし、サウンドの再生を始める。
リスナーのポジションを変更するには、赤い丸をドラッグして、減衰半径内を自由に移動する。
リスナーが、サウンドソースの周りを動いているかのように聞こえる。減衰レベルは、ソースとの距離の増減に従い、変化する。
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リスナーのポジションを指定することで、サウンドソースからリスナーまでの距離が自動的に設定されます。また、グラフビューのDistanceカーソルをドラッグすることで、リスナーをサウンドソースに近づけることや遠ざけることができます。 |
リスナーの角度だけを変更して距離を変更しない場合は、以下のいずれかを行う。
減衰半径内の任意の場所をクリックする。
黒の細線を、円形にドラッグする。
リスナーが、サウンドソースの周りを動いているかのように聞こえる。また、減衰コーンが使われていれば、リスナーがサウンドコーンの別のエリアへ移動すると、減衰も変化する。なお、角度を変更する時に、距離は変わらない。その結果、サウンドの距離に基づいた減衰は発生しない。
注釈 | |
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リスナーのポジションや角度をリセットするには最大減衰半径内の任意の場所をCtrlを押しながらクリックするか、Transport ControlでReset Selector (>>)ボタンをクリックしてからReset Attenuation Previewを選択します。 |