ゲームの構造は複雑な設計となるため、各種プロパティが階層内のオブジェクトにどのように適用されるのかを、理解しておく必要があります。Wwiseで設定するオブジェクトのプロパティには、以下の2種類があります。
Relative properties: 階層レベルごとに決定する、累積されるプロパティで、ピッチやボリュームなどがこれに該当する。相対プロパティの数値の合計が、最終的なプロパティ値となる。なお、全ての相対プロパティは、累計値が最小リミット、または最大リミットに達した時点で制限されることに注意すること。プロパティの最小値と最大値を、以下に示す。
Volume: (-200 to +200) 単位dB
Pitch: (-2,400 to 2,400) 単位cents
Low-pass filter: (0 to 100) 単位%
High-pass filter: (0 to 100) 単位%
注釈 | |
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オブジェクトの種類やプラットフォームによって、設定できない相対プロパティがあります。 |
注釈 | |
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ローパスフィルタやハイパスフィルタなどのフィルタプロパティの累積された動作を設定できます。「プロパティフィルタの動作を理解する(LPF、HPF)」を参照してください。 |
Absolute properties: 一般的には最上位で定義されるプロパティで、その下の子オブジェクトに受け継がれる。例えば、オブジェクトのアウトプットルーティングなど。設定は階層の最上位で設定するものの、実際にはその下の各レベルで適用される。また、絶対プロパティを階層中の各レベルでオーバーライドすることが可能。
この2種類のプロパティ値がプロジェクト階層に対してどのように適用されるかを、下図で示します。
絶対プロパティ(Absolute Properties): この例では Output Bus がActor-Mixerオブジェクトで指定されています。ここではActor-Mixerオブジェクトと、その子孫でOutput Busを指定していないもの全てに対してOutput Busを指定します。 | |
相対プロパティ(Relative properties): この例では Volume プロパティに対する相対的なオフセットがオブジェクトごとに指定されています。プロパティ値の合計がVolumeオフセットとしてSoundオブジェクトに適用されます。 |
プロジェクトにアセットをインポートして、各種オブジェクトを活用してアセットをロジカル構造に整理できたら、各アセットのプロパティや動作を設定します。
Wwiseのオブジェクトのプロパティや動作を個別に設定して、そのオブジェクトを定義して他と差別化します。ボリュームやピッチなどのプロパティは、オブジェクトの特徴を定義します。一方、動作(behavior)設定とは、ループ再生やストリーミング再生など、オブジェクトの再生方法を決めるものです。
また、階層内の全ての種類のオブジェクトに対して、まとめてプロパティや動作を設定することも可能です。こうすることで、複数のオブジェクトが入ったグループのプロパティを全体的にコントロールして、グループ内のどのオブジェクトを、どのような順番で再生するのかを定義します。
さらに、対応している特別なエフェクトを特定のオブジェクトに適用し、目標とするユニークなエクスペリエンスをつくり出すこともできます。you are aiming for. なお、階層の最上位でエフェクトを適用すると、実際にはその下の各レベルでエフェクトが適用されます。