Audio Objectに対応できる組み込みWwise Audio Deviceは、System Audio Deviceだけです。System Audio Deviceは、エンドポイントの性能やSystem Audio Device設定に基づき、エンドポイントに、どのアウトプットの組み合わせを届けるのかを判断します。
System Audio Deviceは以下のルールに基づいて、Audio ObjectをMain Mix、Passthrough Mix、またはSystem Audio Objectsに送ります:
Audio Objectは、以下の要件を全て満たす場合に限り、System Audio Objectとしてエンドポイントに送られます:
3D Spatialization を有している。
Speaker Panning / 3D Spatialization Mix が100%に設定されている。
Heightチャンネルのない標準チャンネルコンフィギュレーションである。
全チャンネルに配分するのに充分なSystem Audio Objectがある。つまり、プロファイリング中にAudio Device Editorに表示される System Audio Objects Used の数が、 Available System Audio Objects の数を、超過していない。
注釈 | |
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グッドプラクティスとして、 Available System Audio Objectsの上限を超過しないように心がけてください。超過したAudio ObjectがMain Mixに送られると処理が異なってしまう可能性があり、その場合は聞いて分かるほどの差異が生じてしまいます。System Audio Objectは、先入れ先出しの順番でアロケーションされます。 |
上記要件を満たしていないAudio Objectは、以下の要件を全て満たす場合に限り、Passthrough Mixに送られます。
チャンネルコンフィギュレーションがモノラル、またはステレオである。
3Dポジションを有していない。
上記要件を満たさないAudio Objectは、Main Mixに送られます。Main Mixに送られたオーディオは、System Audio DeviceのMain Mixの出力コンフィギュレーションにレンダリングされます。このコンフィギュレーションは、Audio Device Editorの Main Mix for Binauralization または Main Mix for Home Theater の設定で定義し、もし両者とも Use Game-Defined Settings に設定されていれば、Main Mixのコンフィギュレーションは、エンドポイントによって初期化されます。そのような場合は、Main Mixコンフィギュレーションは、様々なリスニングシナリオに対応できます。
注釈 | |
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Audio ObjectのプラグインMetadataで定義する Mix Behavior は、上記デフォルトの動作をオーバーライドできます。詳細は 「Metadata」 を参照してください。 |
注釈 | |
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System Audio Deviceが、3Dポジションと、複数のチャンネルを有するAudio Objectを受け取ると、それは1つのチャンネルに対し1つのモノラルSystem Audio Objectとなるように、複数のモノラルSystem Audio Objectに分割され、エンドポイントに送られます。例えば、ステレオコンフィギュレーションのAudio Objectは、2つのSystem Audio Objectに分割されます。なお、LFEチャンネルは破棄されます。例えば、5.1chコンフィギュレーションは5個のSystem Audio Objectに分割され、LFEは廃棄されます。 |
詳細は 「ボイスパイプラインを理解する」 を参照してください。