バージョン
リスナーは、ゲーム内のマイクを表します。リスナーはゲームの3D空間で位置と方向性を有します。ゲームプレイ中に、リスナーの座標とゲームオブジェクトの位置を比較し、ゲームオブジェクトに付随する3Dサウンドを適切なスピーカーに割り当ることによって、実際の3D環境を模倣します。プログラマーが確実にリスナーの位置情報を更新させなければ、サウンドは誤ったスピーカーでレンダリングされてしまいます。
プレイヤーが１人のゲームで視野が１つしか表示されない場合は、リスナーは１つで十分です。一方、同一システムで複数のプレイヤーが参加する場合、または複数の視点を同時に表示させる場合は、それぞれの視点のオーディオが正しくレンダリングされるよう、ビュー１件に対してリスナー１個が必要です。Wwiseのサウンドエンジンは、リスナーを数に制限なくサポートします。
デフォルトとして、登録されたゲームオブジェクトは第１リスナーだけに割り当てられます。しかしプログラマーが動的に、好きなリスナーにゲームオブジェクトを割り当てたり、解除することができます。
複数のリスナーに対してオーディオを設定した時、１人１人のプレイヤーが目にする場面とサウンドソースの位置が必ずしも一致しないため、課題が多くあります。主な原因は、複数のプレイヤーの3D環境を１セットのスピーカーで再現していることにあります。Wwiseではこのような制限に対処する様々なツールやテクニックを提供し、プレイヤー全員が可能な限りリアルなオーディオを体験できるようにします。Wwiseが複数のリスナーをどう扱うかについては、SDKドキュメントの “リスナーの統合” をご参照ください。