DLCで期待通りのサウンド構造を実現するには、変更や追加が既存のリリース構造にどう影響するかを理解する必要があります。特に注意を払うべき一般的な状況を、以下に詳しく説明します。
DLCの中のオブジェクトによっては、それに子を追加するためには既存SoundBankを完全に再パッケージしてDLCに含める必要があります。ただし、オブジェクトによっては子を追加するのに、DLCの追加SoundBankを使って追加できます。SoundBankを改めて再パッケージする必要のあるオブジェクトと、別のSoundBankをDLCで追加して子を追加できるオブジェクトを、それぞれ下表に示します。
DLCで子を追加するために、SoundBankを再度パッケージする必要のあるオブジェクト |
DLCで子を追加するために、別のSoundBankを追加するオブジェクト |
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例えば、以下のような階層の場合を考えます。
WorkUnit
ActorMixer
ContainerA
Sound1
Sound2
ContainerAが、メインリリースのSoundBank1に含まれていたとします。DLCで、Actor-Mixer Hierarchyの下に新しいコンテナを問題なく追加できます。
WorkUnit
ActorMixer
ContainerA
Sound1
Sound2
ContainerB
Sound1
Sound2
次に新しくSoundBank2を作成して、これにContainerBを追加するとします。SoundBank1とSoundBank2をロードすると、2つの構造が自動的にマージされます。ただし、DLCでContainerAにサウンドを追加するには、新SoundBankの中にパッケージすることはできません。これを追加するには、SoundBank1を改めて生成して、DLCに含める必要があります。メインリリースのバージョンが、これに置換されます。
注釈 | |
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DLCリリースが予定されるゲームの場合、Eventや構造とメディアコンテンツを分けると、SoundBankの再パッケージングがDLCのサイズに与える影響を抑えられるため、よい対策です。 |
DLCでバス、ゲームシンク(Game Parameter、Switch、State)、環境エフェクトなどを変更した場合は、必ずInit.bnkファイルの新バージョンをDLCの中で再パッケージします。
複数のDLCを、同時または続けてリリースする場合は、特に注意が必要です。コンテンツが徐々に発展していく場合は、DLCのビルドを以前のDLCプロジェクトの上にビルドする必要があります。
例えば、メインリリース(Init.bnk + RTM.bnkを含む)と、DLC-A(Init.bnk + DLC-A-specific.bnkを含む)、DLC-B(Init.bnk + DLC-B-specific.bnk)をリリースするとします。バス構造が、RTM、DLC-A、DLC-Bでそれぞれ異なる場合は、DLC-Aに含まれる追加バスは、全てDLC-Bにも入れなければなりません。
3つのビルドに、バスを含むInit.bnkファイルを入れる必要があります。ユーザー側の組み合わせとして、以下が考えられます:
DLCなし
DLC-Aのみ
DLC-Bのみ
DLC-AとDLC-B
DLC-AとDLC-Bの両方を持っているユーザーの場合、DLC-Bで提供されたInit.bnkがロードされます。DLC-BのInit.bnkは、DLC-Aの上にビルドされているため、DLC-Aに必要なバスも入っています。