バージョン
Wwiseには様々なプロファイリングの種類があり、範囲が広く、それぞれが具体的な目的に適しています:
ゲームのプロファイリングを行うと、サウンドエンジンやプロジェクトの様々なコンポーネントの観点から、パフォーマンス要件や要求に関する情報を表示します。サウンドのエフェクトがプラットフォームのパフォーマンスに与える影響を累積値としてリアルタイムで表示でき、個別のボイスの影響を調査できます。
ボイスのプロファイリング: 個別のボイスの観点から、アウトプットをモニタリングできます。ボイスプロファイリングを行うと、ゲームでリアルタイムに出力されるボイスの元となる、様々なオブジェクトの設定内容が示されます。
ゲームオブジェクトのプロファイリング: 個々のゲームオブジェクトの観点から、サウンドエンジンのアウトプットを分析します。ゲームオブジェクトをトラッキングするので、リアルタイムでゲームオブジェクトの行動や動作傾向を観察することができます。これにより、問題を起こしているゲームオブジェクトなどを検出できます。
ゲームオブジェクトは、ゲーム内に存在する個別の物体です。それらはエミッタまたはリスナになることができるゲーム内のすべての要素について、オーディオプログラマによって登録または作成されます。これには、プレイヤーキャラクター、ノンプレイヤーキャラクター(NPC)、武器、車両、モンスター、トーチのような周辺物などが含まれます。独立して移動するようにプログラムされたゲームオブジェクトは、サウンド、音楽、モーション、またはそれらに関連付けられたバスオブジェクトを配置することができます。ゲームオブジェクト用のプロファイラ機能(Game Object Explorer、3D Game Object Viewer、Game Sync Monitor)を組み合わせて、ゲーム中やシミュレーション中のゲームオブジェクトを観察します。
例えば、大都市の中心で戦う巨大なモンスターを、プレイヤーが操作するファイティングゲームを作成する場合を考えます。ゲームプロファイリングツールと、ゲームオブジェクトプロファイリングツールの両方を使い、ゲームサウンドのパフォーマンスを分析します。
ゲームプロファイリングツールを使い、以下を分析します。
様々なモンスター、警察官、一般市民などに関連する多数のサウンドが、そのプラットフォームのストリーミング機能を使う様子。
建物が崩壊する音など、バックグラウンドのノイズが、いつ、どのようにバーチャルボイスに移行するか。
モンスターの様々な唸り声に、どのエフェクトプラグインが適用されていて、これらのエフェクトで、CPUへの負荷がどう変化するか。
どのAPIファンクションがタイムラインで特定の瞬間にコールされたか。
ボイスプロファイリングツールを使い、以下を分析します。
なぜ警察のサイレン音が聞こえないのか。
特定の場所にいる通行人の叫び声が、Reverb Effectでどのように変わるか。
タイムライン上のある時点で、特定のボイスが、APIコールでどのように変わるか。
ゲームオブジェクト用プロファイリングツールを使い、以下を分析します。
各モンスターの様々なサウンドの減衰半径が、他のモンスターの減衰半径と、どう影響し合うか。
警察ヘリなどのゲームオブジェクトが、お互いの位置関係や、モンスターとの位置関係に応じて、動く様子。
RTPCの設定、例えば「Panic(パニック)」などの設定が、一般市民ゲームオブジェクトのサウンド再生に、どのような影響を与えるか。
このように、ゲームプロファイリングツールや、ゲームオブジェク用プロファイリングツールを使い、ゲーム稼働時のサウンドスケープを、完全に把握できます。