Source Editorで、ソースファイル(WAV、AMB)を破壊することなく、以下の操作を行えます:
これらの操作は全て、ゲーム中にリアルタイムではなく、オフラインで処理します。プロジェクトのWork Unitsに保存されます。操作を元に戻せるので、元に戻す操作(Edit > Undo、Ctrl+Z)に対応しています。
.wavファイルのコンテンツをトリムすると、WAVデータを節約できます。トリム操作は、.wavファイルの最初や最後のサイレンスを削除する時に使います。コンテンツのトリムは、ソース素材のコンバージョン時に行われる、非破壊的な処理です。
注釈 | |
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トリム、ループ、フェードなどの編集機能は、Music Segmentやミュージッククリップのオブジェクトの一部として提供されるため、Interactive Music Hierarchyのオーディオソースオブジェクトには適用できません。 |
ソースをトリムするには:
Trim Start(波形の左下コーナーにある、青の四角ハンドル)を、右にドラッグする。
Trim End(波形の右下コーナーにある、青の四角ハンドル)を、左にドラッグする。
ソースエディタでフェードハンドル(青の三角)をドラッグして、フェードインやフェードアウトを作成できます。フェードはコンバージョン後のファイルに適用され、ソースを再生する時の追加処理は不要です。
フェードイン、フェードアウトを作成するには:
Fade-inハンドル(波形の左上コーナーにある、青の三角ハンドル)を、右にドラッグする。
Fade-outハンドル(波形の右上コーナーにある、青の三角ハンドル)を、左にドラッグする。
ループプロパティを有効にしたサウンドオブジェクトに、オーディオソースが入っている時に、ループポイントが使われます。.wavファイルにループポイントがあれば、エディタでループポイントを移動するまで、これがデフォルトとして使われます。エディタでループポイントを変更した時点で、ファイルのループポイントは使用されません。
ループポイントが使用されるのは、以下の条件に限られます。
Override file loop point(ファイルのループポイントをオーバーライド)が有効である。
親サウンドオブジェクトが、ループしている。
注釈 | |
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Source Editorでループポイントを設定または変更しても、オリジナルの.wavファイルは変更されません。これは非破壊的な処理です。ループポイントは、プロジェクトに保存されます。 |
ループ時にクリック音が聞こえる場合は、オーディオソースのクロスフェード長さを設定することで、ループの動作をスムーズにします。
注釈 | |
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ループ時のクリックやポップを回避するために、常にPCMデータのゼロ交差の位置にループポイントを配置することが、推奨されます。 |
クロスフェード付きの、ループポイントを調整するには:
Loop Start(波形の左上コーナーにある、緑のハンドル)を、右にドラッグする。
Loop End(波形の右上コーナーにある、赤のハンドル)を、左にドラッグする。
クロスフェード長さを指定する。
オーディオソースファイルにマーカーを設定することができ、マーカーはシンクポイントや、キューポイントと呼ばれることもあります。マーカーに、ファイル内の位置を示す固有のIDが付いています。WwiseのSource Editorに表示されるグラフビューで、これらのマーカーを使用できます。また、オリジナルファイルに影響を与えずに、Wwiseで編集したり、新しく追加したりできます。
マーカーをクリックし、ソースファイル内のフラグを立てたい位置まで、自由にドラッグできます。例えば、ファイルのどこに問題があるのかを示すために使えます。または、重要なことが始まるポイントを強調することもできます。ダイアログであれば、キャラクター別のスピーキングポイントのマーカーとして活用する方法があるかもしれません。自分の条件に一番合った方法で、マーカーで目印を入れてください。
Source Editorのサイドパネルに、以下のMarker Input Modesがあるので、選択してください:
Use File Markers: ソースのオーディオファイルのマーカーを使います。
Use Markers From Transients: オンセット自動検知により、マーカーが配置されます。マーカーは、あなたがMarker Detection Sensitivityスライダを動かすまで表示されません。Sensitivity値が大きいほど、マーカーが設定される可能性が高くなります。オンセットの検知があなたの求めている状態に近づくように、スライダを調整してください。あとは、手作業で設定を変更することができます。マーカー設定を変更すると、マーカーのモードがManual Markersに変わります。
Manual Markers: ユーザーが設定したマーカーを使用します。Manual Markersを選択しても、直前に選択していた状態からマーカーは変更されません。設定されているマーカーがUse File Markersのものでも、Use Markers from Transientsのものでも、ユーザーは自由に直接、変更できます。マーカーを変更すると、すぐにMarkersの設定がManual Markersになります。
Source Editorのグラフビューには、マーカーを使うときの便利なショートカットメニューが4つあります。
ショートカットメニューにあるマーカー関連のオプション:
Add Marker: Source Editorのグラフビューで、既存のマーカー以外の場所でショートカットメニューを開くと、このオプションが表示されます。グラフビューのタイムラインの、具体的に指定したポイントにおいて、ラベルのない新しいマーカーを作成できます。
Delete All Markers: Source Editorのグラフビューのどの場所からでも、ショートカットメニューを開くと、このオプションが表示されます。ソースファイルから、全てのマーカーが削除されます。オリジナルのファイルにあったマーカーは、変化しません。
Delete Marker: 特定のマーカーハンドルからショートカットメニューを開いたときだけ、このオプションが表示されます。このマーカーが削除されます。オリジナルのファイルにあったマーカーは、変化しません。
Edit Marker Label…: 特定のマーカーハンドルからショートカットメニューを開いたときだけ、このオプションが表示されます。Edit Labelダイアログが開き、選択中のマーカーの現在のラベルが表示されるので、ラベル名を自由に変更できます。
Edit Markers in List View: Source Editorのグラフビューのどの場所からでも、ショートカットメニューを開くと、このオプションが表示されます。List Viewが開き、マーカー関連の列が2つ表示されるので、ソースファイルのすべてのマーカー(Wwiseで作成したものを含む)を確認し、編集できます。
マーカーの変更を、元に戻す | |
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オリジナルファイルのマーカーに戻すには、元に戻す操作(Edit > Undo、Ctrl+Z)のほか、 Marker Input Mode を、 Import From File に変えるだけです。ただし、気を付けてください!今までマニュアルで入力した内容が消去されます。 |
Wwise Source Editorの基本的なマーカー関連の機能を、下図で紹介しています。