どうしてこんなに音が大きいのか?この音は、なぜ聞こえないのか?サウンドデザイナーが常に疑問に思うことです。音や減衰やEventやRTPCやバスなど、何層にもおよぶ階層があると、Wwiseでボリュームの出力レベルが予想に反している場合などに原因を探るのが、大変なことがあります。Voice Inspectorビューを使えば、どのようなボイスも、ボリュームのドライバー(増減の要因)を素早く洗い出せます。
Voice Inspectorの設定
Voice Profilerレイアウトを開く (F11) か、Voice Inspectorビューを直接開きます (Ctrl+Shift+.) 。
Voice Inspectorの右上にある設定アイコンをクリックするか、Alt+Gを押してProfiler Settingsビューを開きます。
Voices Dataと、Voice Inspector Dataを有効にします。
Voice Inspectorはゲームと接続中に使うか、Wwiseオーサリング内で直接使います。
Voice Inspectorの機能を簡単に試す方法を、以下に示します:
Project Explorerで、ソースファイルのあるSound SFXを追加します。この例では、Sineという名前にしました。Infiniteのループに設定します。
Property EditorのRTPCタブで、1つ以上の値(Volume、またはLPF、またはHPF)に関連するRTPCカーブ(複数でも可)を追加ます。
Property EditorのPositioningタブで、Attenuation ShareSetを追加します。または、Attenuation Editorで Cone Attenuation を有効にします。
WwiseツールバーでStart Captureをクリックします。(Alt+C)
Transport Controlで、サウンドを再生します。(スペースバー)
以下のように、様々な設定を調整します:
Attenuation Editorで、Distance AttenuationとCone Attenuationを移動できます。
Master Audio Bus、またはサウンドのGeneral Settingsタブで、Volume、Pitch、Low-pass Filter、またはHigh-pass Filterの基本値を変更できます。
キャプチャを停止します。(Alt+C)
この時点で、Voice Inspectorに、このボイスのVolume、LPF、HPFの変更が記録されてあります。変更内容を確認するには、Voice Inspectorを観察しながら、Voice Monitor内でタイムカーソルを移動します。
Voice InspectorとVoice Monitorのビューが開いていることを確認します。(デフォルトで、Voice Profilerレイアウトに両方とも入っています。)
Voice Monitorでタイムカーソルを後ろに移動し、見たいループ音が左のパネルのVoice InspectorのGame Objects and Voices Listに表示されるまで、移動します。リストで、サウンドを選択します(下の例では"Sine")。
Game Objects and Voices Listでサウンドを選択すると、その完全な信号フローのボイスが、ビュー中央のVoice Graphに表示されます。グラフでノードを1つ選択すると、具体的なボイスパスが表示され、それによって右パネルにあるContribution Listが、適宜更新されます。
Voice Monitorで時間を前後に動かすことで、キャプチャー中にVolume/LPF/HPFにどのような手を加えたのかが分かります。
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Voice Inspectorに情報が表示されるので、その使い方を 「Voice Inspectorを使う」 で学べます。