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アンビソニックスの制約事項

アンビソニックスはリスナーに向かってくる空間音響(spatial audio)を表現します。このため、シーン内にあるオブジェクトの正確な表現ができません。そして、このようなオブジェクト周辺を移動したり周りで動いたりする表現が難しくなります。サウンドイベントが常に奥の方から発信されるように聞こえてしまいます。

これはWwise内のアンビソニックス動作に2つの重大な影響を与えます。

  • Attenuationカーブを設定すると、設定対象のゲームオブジェクトの位置から遠ざかる時にサウンドフィールド全体のボリュームが下がります。この場合、サウンドフィールドを出入りしようとするときに状況が複雑になりかねません。
  • サウンドフィールドの片側に移動しても、その方向に向いているソースが反対方向に向いているソースよりも大きく聞こえません。

アンビソニックスとVBAPの比較

Wwiseに実装された3Dサウンドのパンニングアルゴリズムは広く使われるVBAPアルゴリズムをデフォルトとし、全体のエネルギー消費を一定に保ちつつサウンド精度を最大限にします。しかし同時にエネルギースプレッドの変化が制限されてしまいます。つまり、バーチャルソースがラウドスピーカーとアラインしているとエネルギースプレッドが最小限となり、ラウドスピーカーの弧の中心(標準コンフィギュレーションの場合)や三角の中心(Heightチャンネルのあるコンフィギュレーションの場合)で最大限となります。

逆にアンビソニックスのエネルギースプレッドはソース方向やラウドスピーカー配置に関わらず、常に一定です。アンビソニックスオーダーが低ければ低いほど、スプレッドが大きくなります。このためアンビソニックスの第1オーダーは非常に不正確であり、アンビソニックスの第3オーダーは比較的正確であるものの、VBAPと比べると正確性に欠けます。

美的観点から、モノソースをアンビソニックスベッドにエンコードできます。


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