バージョン
本章では、ゲームの激しさに応じてレイヤーに働きかける方式と、ゲームの状況に応じて再生の順番に働きかける方式の、2つを組み合わせた非常にシンプルなミュージックシステムを紹介しました。また“Danger”のレベルによって、アンビエントミュージックを構成する複数のトラックのボリュームをダイナミックにコントロールできる一方で、テンポを利用したトランジションはステートが変化する時に音楽をシンクさせるのに役立ちます。これらのテクニックを組み合わせると、プレイヤーのエクスペリエンスにカスタム化されたミュージックサウンドトラックが生まれます。
本章では、以下を説明しました。
インタラクティブミュージックやダイナミックミュージックの、ゲームにおける役割
実装方法の種類と目的
使用するミュージックコンテンツの事前処理
インタラクティブミュージック階層とアクターミキサー階層の比較。
ミュージックセグメント、ミュージックプレイリストコンテナ、ミュージック スイッチコンテナの使用目的。
プロセスの説明
アンビエントミュージックの変化をコントロールするために、RTPCを使ったSequential Approach(順番再生のアプローチ)に基づいて、ミュージックを実装する。
ミュージックセグメントの作成
トラックの長さの調整
ミュージックトラックのループ
ミュージックプレイリストコンテナへのミュージックセグメントの追加
プレイリストのループ
ゲームパラメータの作成
RTPC情報による、ミュージックトラックのボリューム変更
アクション用ミュージックセグメントの組み合わせをランダムに再編成するために、プレイリストを使ったSequential Approach(順番再生のアプローチ)に基づいて、ミュージックを実装する。
ゲームのステートに応じた音楽の切り替え
ソースとデスティネーション間のトランジションマトリックスの定義
トランジション時の動作の定義
ソースをエグジットする時の変数の設定
ミュージックフェードエディターの利用
トランジションセグメントの定義
詳細設定の説明
Interactive Music Layout画面の活用
本節で、以下のサウンドオブジェクトを作成しました。
ゲームのステートに合わせてアンビエントミュージックとアクションミュージックを切り替える、音楽システムのスイッチコンテナ
アンビエントミュージックのセグメントとミュージックトラック10本が入って、ゲームの危険パラメータ値に応じてボリュームが変化するRTPCを設定した、ループするミュージックプレイリストコンテナ
危険をシミュレーションするために使うゲームパラメータ
シームレスにループするアクションミュージックを作成するために、ミュージックセグメントをランダム再生するプレイリストコンテナ
アクションからアンビエントへとステートが切り替わる時にトランジションセグメントとして使う、アクションミュージックのエンディングテーマ