アンビソニックスコンポーネントの主要なオーダーフォーマットは、Furse-Malham(別名FuMa)とAmbisonics Channel Number(別名ACN)の2つです。下図の通り、前者はアルファベットを使って各グループ内のオーダー(順序)をアルファベット順に表示し、まず最初にW(オムニ)チャンネルがあり、次にその右下、左下、下中央と続き、さらに次のオーダーに移り最初にRがあり、次にその右、左、更にその右側と左側に続き、そして次のオーダーに移り同様のパターンをたどります。一方、後者は非常に分かりやすい「左から右へ」の数字を使ったオーダーをたどります。
一番上ののモノブロックから第1、第2、第3オーダーのベースを示すこの図を見ると分かる通り、各アンビソニックスオーダーはピラミッド形状であり、それぞれ4チャンネル、9チャンネル、16チャンネルあります。
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Wwise内のアンビソニックスファイルのオーダーは、最初のインポートやその後のエクスポートとは異なります。Wwiseは、インポートされるアンビソニックスファイルが従来のFuMaオーダーに従うものと予測しながら、一旦Wwiseに取り込んだ時点で新しいACNオーダーとSN3Dノーマライゼーションにファイルを変換します。しかしFuMaのアルファベット割当は維持されます。つまり上図にあるFuMaオーダーは左から右に読まれ、W Y Z X V T R S U Q O M K L N Pとなります。オーサリングツールのSource Editorにあるメーターやグラフビューでは、このハイブリッド型ACNオーダー表示が採用されています。
このおかげで、カスタム化プラグインの開発にWwiseで変換したACNオーダーが対応できます。これにもかかわらず、アンビソニックス対応バスでWwise Recorderプラグインを使って録音されたファイルには、FuMaオーダーが使われます(結果としてWwiseにインポートできるファイルが作成されます)。