AAC特有のプロパティは、AAC Parametersダイアログボックスで設定します。AACを使う場合の制限事項や特徴を、以下に示します。
ファイル: AACオーディオフォーマットが対応できるのは、モノ、ステレオ、0.1、1.1、5.0、5.1ファイルである。これ以外のチャンネルコンフィギュレーションは、ダウンミックスされる。
ループとサンプルアキュレート性: ファイル全体のループや、リージョン内のループに対応している。ただし、エンコーディング処理によってオーディオコンテンツがシフトしたり、パディングフレームが追加されたりする傾向にあり、例えばインタラクティブミュージックや、サンプルアキュレートなトランジションを設定したContinuous設定のRandom ContainerやSequence Containerなど、サンプルアキュレート性が必要な場面に使うと、ノイズの原因となることがある。
ランタイム時の特徴: iOSでは、ハードウェアアシストのデコーディングがあれば、AACサウンドに利用される。ハードウェアが一度にデコードできるAACサウンドは1つである。なお、Wwiseに表示されるオーディオスレッドのCPU消費が非常に大きく見えるが、実際にはこの大部分の時間がハードウェアデコーダであり、他の処理にCPU時間を譲っていることになる。一方、iOSにおけるソフトウェアデコーディングは非常に負荷が高く、避けるべきである。
レイテンシ: AACのボイスのセットアップにかなり時間がかかることがあり、特にiOSでは長く、またMacでのファイルのストリーミングも、時間がかかる可能性がある。さらに、AACのボイスをiOSでスタートさせると、ボイススターベーションが発生することがある。
オーサリング: 現状では、AACサウンドをオーサリングツールWwise上でプレビューできない。
注記 | |
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AACコンバージョンには、Apple QuickTime 7.6.5以降が必要です。 |
項目 |
内容 |
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AAC Encoding Parameters | ||
Quality |
処理後のAACエンコーディング品質の設定。大部分のエンコーディングモードにおいて、品質とビットレートは一定の関係にある。ビットレートは、ダイアログボックス内の品質スライダ横に表示される。品質の設定を上げると、オーディオ品質が向上するが、ファイル長さとCPU負荷が増加する。 単位: なし |
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Mode |
AACエンコーディングモードの設定。 単位: なし 設定値: Constant Bitrate、Average Bitrate、Constrained Variable Bitrate、True Variable Bitrate |
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Compression |
AACエンコーディングの圧縮レベルの設定。設定を下げると、エンコーディングが早くなるが、オーディオ品質が下がる。最高値での設定が推奨される。 単位: なし |
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AAC Parametersダイアログボックスが閉じ、設定は保存される。 |
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AAC Parametersダイアログボックスが閉じ、設定は保存されない。 |