バージョン
多数のサウンドが同時再生されてもパフォーマンスレベルが最適に保たれるように、一定ボリューム以下のサウンドが貴重な処理能力やメモリーを消費しないようにします。耳に聞こえないサウンドは、サウンドエンジンで再生せずにバーチャルボイスリストに入れることができます。Wwiseはリストに入れたサウンドの管理と監視を継続しますが、リストに入れられるとサウンドエンジンが処理しないので、ハードウェアのアクティブボイスを使わずにすみます。
バーチャルボイス機能を使うと、閾値以下のサウンドや再生制限を超えたサウンドは、ボリュームレベルによってフィジカル(物理的)ボイスとバーチャルボイスの間を行き来します。WwiseのProject Settings画面でユーザーが設定した閾値にボリュームが到達すると、そのサウンドはバーチャルボイスリストに追加され、サウンド処理が停止します。その後、サウンドが減衰の最大距離を示す半径の中に移動するなど、ボリュームレベルが上がれば、バーチャルボイスリストから外されてフィジカルボイスとなり、再びサウンドエンジンに処理され始めます。
バーチャルボイスの動作設定は、サウンドオブジェクト、アクターミキサー、またはオーディオバスのProperty Editor画面を開き、Advanced Settingsタブで行います。
フィジカルボイスからバーチャルボイスに移行するときのサウンドの動作を、以下の3つのオプションから選びます。
Continue to play(再生を継続) - 再生しても耳には聞こえないが、オブジェクトをフィジカルボイスとして再生し続ける。
Kill voice(ボイスをキルする) - オブジェクトの再生を停止する。フェードアウトは適用されない。
Send to virtual voice(バーチャルボイスへ送る) - オブジェクトをバーチャルボイスリストに送る。
サウンドエンジンは、バーチャルボイスリストに送られたサウンドオブジェクトやモーションオブジェクトの特定のパラメータを監視しますが、オーディオ処理やモーション処理は実行されません。
Send to Virtual Voiceを選択すると、サウンドオブジェクトやモーションオブジェクトがバーチャルボイスリストからフィジカルボイスに戻る時の動作を、以下の3つのオプションから選びます。
Play from beginning(最初から再生) - オブジェクトを最初から再生する。これを選択すると、オブジェクトのループカウントがリセットされる。
Play from elapsed time(時間経過後から再生) - オブジェクトの再生が中断されなかったかのように、再生を続ける。
なお、このオブションはサンプルアキュレートではないので、フィジカルボイスに戻ったサウンドが再生中の他のサウンドと揃わないことがあります。
Resume(再開) - フィジカルボイスからバーチャルボイスリストに移行する時にサウンドを一時停止して、再びフィジカルボイスになった時に再生を再開する。
下表の通り、各オプションのパフォーマンス特性が異なります。
Designer Note | |
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ストリーミングサウンドは、バーチャルになった時点でI/O帯域幅を使わなくなります。Play from beginningやPlay from elapsed timeの動作が選択されていると、I/Oバッファーがフラッシュされます。その結果、ボイスがバーチャルからフィジカルに切り替わる際にサウンドが聞こえるまで遅延があります。 |
つまり、インスタンスやプライオリティを自由に設定することで、ゲームのサウンドが実際に変わってきます。アクターミキサー階層やマスターミキサー階層のどのレベルでプロパティを定義するにしろ、細心の注意が必要です。限定的に設定を変更すると重要なサウンドが適切に聞こえなくなることがあり、逆に設定を無視すると好ましくない動作を引き起こすことがあります。
インスタンスリミット、プライオリティ、バーチャルボイスについての詳細情報:
Video Tutorial - Voice Management
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