バージョン
MIDIファイルは、第1章の「基盤の設定」で説明したのと同じ方法でインポートできます。インタラクティブミュージック階層に追加したMIDIファイルは、ミュージックセグメントとしてインポートされ、さらに他のミュージックセグメントにトラックとして追加することもできます。MIDIファイルは、ノーテーション、ピッチ、速度、その他の制御情報を指定するすべてのメッセージを含みます。WwiseプロジェクトでMIDIファイルを設定すると、他のオーディオファイル同様に置き換えや編集ができます。
インタラクティブミュージック階層のコンテナが提供する音楽専用の機能を見るには、レイアウトをInteractive Musicに変更します。
MIDIファイルは次のような設定でインポートできます。
すべてのトラックを含み、各トラックが固有のMIDIチャンネル(1-16)に割り当てられている1つのMIDIファイル
各トラックに1つのMIDIファイルがあり、各トラックは固有のMIDIチャンネル(1-16)に割り当てられている
各トラックに1つのMIDIファイルがあり、各トラックが同じMIDIチャンネル(1)に割り当てられている
MIDIファイルは、Audio File Importerを使用、またはインタラクティブミュージック階層へドラッグ&ドロップして、ミュージックセグメントとしても、ミュージックセグメント内のトラックとしてインポートできます。セグメントにトラックとしてファイルを追加した後は、他のミュージックトラックと同様、Music Segment Editor画面からファイルにアクセスします。
また、フォルダーからMIDIファイルを直接Wwiseインタラクティブミュージック階層へドラッグ&ドロップすることも可能です。
MIDIファイルをセグメントにトラックとして追加した後は、Music Segment Editor画面からアクセスし、ここで様々な組み合わせのオーディオ、MIDIトラックをミュージックセグメント内で並べ替え、編集ができます。
ミュージックセグメント内のMIDIトラックは、オーディオファイルと同様の動作や機能を示しますが、1つ例外なのは、オーディオプロパティはミュージックセグメントで修正できません。MIDIはデータ表現のみなので、オーディオプロパティはMIDIターゲットまたは"Instrument"(楽器)の一部となります。
MIDIターゲットとMIDIクリップテンポは、 Music Segment Property Editor画面またはMusic Track Editor画面のMIDIタブで、ミュージックセグメント(親)、ミュージックトラック(子)のいずれにも設定することが可能です。
MIDIターゲットはサウンドオブジェクトとして特定され、これを通じてすべてのMIDIイベントがルートされます。このプロパティは、各々が固有のMIDIプロパティを持つ複数のサウンドオブジェクトを含む、特定のサウンドオブジェクト、もしくはブレンドコンテナをターゲットにできます。
MIDIターゲットをサウンドセグメントまたはミュージックトラックにアサインするには、Project Explorer - Browser画面でサウンドオブジェクトを選ぶか、サウンドオブジェクトをアクターミキサー階層からMIDIターゲットフィールドにドラッグ&ドロップするだけです。
MIDIクリップは、テンポを制御するためにMIDIファイルに指定されたTempo、またはミュージックセグメントのテンポセットのいずれも利用できます。
MIDIクリップテンポには、ミュージックトラック階層の一般設定にあるテンポ設定、または(MIDI)ファイルのテンポのいずれも利用できます。
WwiseミュージックシステムでMIDIテンポ情報を使用するにはいくつか注意点があります。
セグメント間のトランジションスケジューリングは、常にセグメントのテンポセットを利用して行いますが、これはMIDIクリップ/ファイルに示されたテンポイベントに影響されません。
トリガーは、ビート、バー、ミュージックセグメントのグリッドでの再生をスケジュールしますが、MIDIクリップ/ファイルのテンポに基づくものではありません。
MIDIファイル/クリップは、一回以上のテンポ変更でエクスポートされ、'file'(ファイル)オプションが選択されている場合、そのクリップはテンポ変更をリッスンして、MIDIノートを再生してタイミング通りにCCします。
これらのMIDIファイル/クリップベースのテンポ変更は、そのセグメントのテンポには影響を与えません。よって、MIDIクリップとセグメントの移行は簡単に同期しなくなります。