バージョン
Soundcasterを使って、HDRシステム内のサウンドを試聴する準備ができたところで、プロジェクトからくるデータを、Wwiseでキャプチャーします。オーサリングアプリケーションでデータキャプチャーを行うには、Start Captureをクリックします。Follow Capture Timeボタンを使えば、新しいキャプチャーデータが自動的に表示され、何が起きているのかをリアルタイムで見られます。
キャプチャーを開始すると、選択中のバスを経由する全てのサウンドが、現在のボリュームに基づいて表示されます。サウンドを試聴するには、TransportやSoundcasterを使うか、開発対象のプラットフォームで稼働するゲームにローカル接続またはリモート接続します。
イベント“Play_Ambient_day_night”のPlayアイコンを選択すると、試聴が開始されます。続けて他のイベントも試聴していくと、HDRウィンドウへの影響が、Voice Monitorで表示されます。マジックサウンドのエンベロープを有効にして、設定によって何が変わるかを確認すると良いでしょう。HDR スレッショルドやレシオを変更すれば、HDRシステムによってダイナミックレンジがどう調整されるのかが、さらに詳しく分かります。
一連のイベントをVoice Monitorでキャプチャーした様子を、以下に示します。
WwiseのHDRシステムはオーサリングから試聴に至るまで対応でき、その効果を、Voice Monitorで見ることができます。オーサリングアプリケーション上で、様々な設定値をオフラインでテストしながら、ミックスへの効果をすぐに目で確認できるので、作成したシステム内の仕組みが今までになく明瞭に分かります。HDR処理後のミックスを聞けるだけでなく、サウンド同士が影響し合う様子が見られることは、最適なミキシング判断につながり、最終的なアウトプットに与える影響を知る上で鍵となります。