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Wwise Tremolo プラグイン エフェクト

Wwise Tremolo プラグインエフェクトは、入力信号の振幅を単極性キャリアによって変調します。周波数や波形タイプなどのキャリアの特性は、プラグインのプロパティの「LFO」セクションで定義されています。

モジュレーション量(変調量)、または、変調の「深さ」も指定可能です。下図は、2つの異なる変調量の矩形波形キャリアで変調された信号を示しています。

一部のキャリア波形は、真性の二次的不連続(三角波)、一次的不連続(矩形波)、あるいは両方(ノコギリ波)を有します。不連続性は、特に高い周波数において、結果として得られる信号に望ましくないアーティファクトを生成することがあります。LFOセクションの平滑化パラメータを使用してこれらの不連続性をスムージング(平滑化)することができます。これは、ナイキスト周波数の指数関数によってLFOの基本周波数に0~100%マッピングされたLFO信号にローパスフィルタを適用します。下図は、異なるスムージングを持つ矩形のキャリア信号を示すものです。

Wwise Tremolo プラグインには、一連のプロパティが含まれますが、これらのプロパティの多くはリアルタイムでの編集が可能で、RTPCを使用して特定のゲームパラメータにマッピングすることができます。他のプロパティもRTPCを使用して変更できますが、これらのプロパティは、例えば初期位相などエフェクトの処理開始時にのみ関連します。

初期位相プロパティは、キャリア信号を時間的にスライドさせるために使用されます。また、スプレッド(Spread) およびスプレッドモード(Spread Mode)のプロパティを使用して、相互関連するチャンネル用の位相を指定することができます。例えば、180度のスプレッドと Left-Right スプレッドモードで、Tremolo プラグインを自動パンエフェクトに変換することができます。

トレモロで使用される典型的な周波数は、サブオーディオ範囲(0.02 から 20 Hz)です。しかしながら、プラグインでは、リングモジュレーションに似たエフェクトを生じるオーディオ(可聴)周波数を使用することもできます。

項目

内容

Name

エフェクトインスタンスの名前。

エフェクトインスタンスは、エフェクトのプロパティ設定群です。カスタムインスタンスとシェアセットの2つのタイプがあります。カスタムインスタンスは、1つのオブジェクトによってのみ使用が可能であるのに対し、シェアセットは複数のオブジェクト間での共有が可能です。

エフェクト

エフェクトのタイプ。

Shared by (Used by)

選択されているShareSetに現在サブスクライブされているオブジェクトのリスト。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合は、このフィールドが"Used by"となります。

エフェクトのプロパティ設定をデフォルト値に戻します。

エフェクトのカスタムインスタンスを編集している場合のみこのオプションが使用可能です。

Notes

エフェクトに関する追加情報。

Effect Settings

LFO Section
LFOセクション

Depth

入力信号に適用される振幅変調量。パーセント単位。0%では、入力信号が不変で通過します。0%では、信号が完全に変調されます。

デフォルト値:100
単位:0 から100
単位:%

Frequency

変調信号の周波数。

デフォルト値:1
範囲:0.02 から20,000
単位:ヘルツ(Hz)

Waveform

変調信号の形状。

注: このパラメータは、RTPC経由でランタイム時に変更できますが、信号の連続性は保証されません。

値:サイン波(Sine)、矩形波(Square)、三角波(Triangle)、上向きノコギリ波(Upward sawtooth)、下向きノコギリ波(Downward sawtooth)。

Smoothing

変調信号に適用されるスムージングの量。0から100パーセントまでマッピングされた特定の値によってローパスフィルタリングされます。0%では、信号がそのまま出力します。値が高くなると、エッジや不連続性がスムージングされます。

注: この設定は、サイン波形には影響を与えません。

デフォルト値:0
範囲:0 から 100
単位:%

PWM (Pulse Width Modulation)
PWM(パルス幅変調)

矩形波にのみ適用されます。1サイクル中のパルス幅を変調します。50%では、サイクルの半分にわたって信号の振幅が最大になり、残りの半分では0になります。100%に近くなると、信号の振幅はサイクル全体にわたって最大になり、非常に短時間のみ0に低下します。

デフォルト値:50
範囲:0 から 50
単位:%

Initial Phase Section
初期位相セクション

Offset

特定の値で表されるすべてのチャンネルの変調信号のオフセット位相。

注: このパラメータは、RTPCを使用してランタイム時に変更可能ですが、エフェクトのインスタンスが再生を開始した後に設定された場合は影響を持ちません。

デフォルト値:0
範囲:-180 から 180
単位:度

Spread Mode
スプレッドモード

初期位相拡散(パラメータ "Spread" を参照)がどのようにチャンネル間に適用されるかを定義します。例えば、スプレッドモードが"Front-Rear"に設定されていると、すべてのフロントチャンネルが0に等しい位相で再生を開始し、すべてのリアチャンネルが"Spread"に等しい位相で再生を開始します。(処理済の)LFE チャンネルが存在する場合、これは常にフロントレフトチャンネルと同期します。

注: このパラメータは、RTPCを介してランタイム時に変更可能ですが、エフェクトのインスタンスが再生を開始した後に設定された場合は影響を持ちません。

値:

  • Left-Right(レフト-ライト):フロントおよびリアのレフトチャンネルが0のオフセットで開始、フロントおよびリアの右チャンネルは"Spread"のオフセットで開始。 センターチャンネルがある場合は、"Spread"/2のオフセットで始まります。

  • Front-Rear(フロント-リア):フロントおよびセンターチャンネルが0のオフセットで開始、リアチャンネルは"Spread"のオフセットで開始。

  • Circular(サーキュラー):このモードは、1.x、2.x および 3.x 構成のレフトとライトチャンネル間、4.x と 5.x構成のフロントレフトとリアライトチャンネル間に拡散型ダイポールを適用します。例えば、3.0信号は、次のような位相で始まります:L=0、C="Spread"/2、R="Spread"。5.0信号は、次のような位相で始まります:FL=0、C="Spread"/4、FR="Spread"/2、RL="Spread"/2、RR="Spread"。

  • Random(ランダム):各チャンネルは、 0 と "Spread"の間に均一に分布されたランダム位相で始まります。

Spread
スプレッド

初期位相でのチャンネル間にわたる発散量。各チャンネルに対するこの値の影響の仕方は、スプレッドモードに依存します。

注: このパラメータは、RTPCを使用してランタイム時に変更可能ですが、エフェクトのインスタンスが再生を開始した後に設定された場合は影響を持ちません。

デフォルト値:0
範囲:0 から 180
単位:度

Output section
出力セクション

Gain

変調信号に適用するゲイン。

デフォルト値:0
範囲:-24 から 24
単位:デシベル(dB)

Process Center
プロセスセンター

センターチャンネル(存在する場合)が変調またはパススルーされるかどうかを示します。センターチャンネルは、3.x および 5.x 構成でのみ存在します。

Process LFE

LFE チャンネル(存在する場合)が変調またはパススルーされるかどうかを示します。LFE チャンネルは、X.1 構成でのみ存在します。


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