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PS Vita向けのプラットフォーム、ハードウェア対ソフトウェア

Wwiseは、PS Vita向けに2つの異なるプラットフォームベースを用意しています。PS Vitaでミキシングする際のアプローチが、それぞれ異なります。

  • PS Vita HW:WwiseのハードウェアミキシングパイプラインがVita専用チップを使って、サウンド圧縮のデコードやエフェクトを処理する。
  • PS Vita SW:Wwiseのソフトウェアミキシングパイプラインが他のプラットフォームの場合と同様に処理を行い、Vita専用チップはサポートしない。

WwiseがPS Vita向けに提供するソフトウェアとハードウェアの2つのミキシングパイプラインは、それぞれのメリットとデメリットがあります。以下の特徴を考慮して、充分な知識を踏まえた上で選択してください。

CPUへの負荷

アクティブボイスとエフェクトプラグインの数が、CPU負荷を大きくする最大原因の2つです。数を減らすとCPUを節約できるので、以下の要因を検討する必要があります。

  • Codec Decompression:VitaでATRAC9またはVAGを使う時の課題は、どのWwiseミキシングパイプラインを選ぶかによって異なります。VAG解凍を提供するのはハードウェアミキシングパイプラインだけですが、ATRAC9はWwiseのソフト・ハードどちらのミキシングパイプラインでも利用できます。ただし、Wwiseのハードウェアミキシングのバージョンの方がATRAC9をより効率的に使い、ソフトウェアミキシングのバージョンはオーバーヘッドが大きくボイスカウントも制限されます。

  • Wwise Vita Effect Plugins:ソフトウェアのミキシングパイプラインでは、全てのWwise標準プラグインを利用できるので、デザイナーは多様なエフェクトを利用できます。一方、ハードウェアのミキシングパイプラインでは、Wwiseで利用できるVitaエフェクトプラグインは5つだけです。結果として、CPU使用を節約できますが、デザイナーは制限されます。

    [注記] 注記

    WwiseのVitaエフェクトプラグインは、PS Vita向けにSonyが開発しました。詳細はUser HelpのReferenceセクションに記載されているほか、SonyのVitaデベロッパ向けネットワークも参照してください。

ポーティング

Vitaとの間でプロジェクトのポーティング、例えばPS4からPS Vitaへ、またはPS VitaからiOSへ、などを行う場合は、ソフトウェアミキシングパイプラインの作業内容は、ほとんど、または全てが保たれます。一方、ハードウェアミキシングパイプラインでは、エフェクトセットが異なるので、多くの作業のやり直しが必要となります。

Wwiseハードウェアミキシングパイプラインの制約事項

Wwiseのハードウェアミキシングパイプラインは、対応するエフェクト数が少ないばかりでなく、ATRAC9VAGサンプルアキュレートのトランジションに対応していません。インタラクティブミュージックエンジンにはサンプルアキュレートのトランジション、またはサンプルアキュレートのシークが必要ですが、サンプルアキュレートのシークは、ATRAC9VAGではソフト・ハードどちらのミキシングパイプラインでもサポートされていません。つまり、実質的にインタラクティブミュージックエンジンを利用できるのは、ソフトウェアミキシングパイプラインだけです。

[注記] 注記

サンプルアキュレートのトランジションやインタラクティブミュージックエンジンは、どちらもPCMVorbisなど他のコーデックで完全にサポートされています。

結論

要約すると、PS Vita向けWwiseハードウェアパイプラインを使うと、CPU使用を節約できます。一方、デザイナー達のクリエイティブ面が束縛されるほか、標準ソフトウェアパイプラインで容易にプラットフォーム間でプロジェクトをポーティングして時間と労力を節約した効果が、大幅に失われてしまいます。最適なアプローチを判断する前に、各プロジェクトで、どの要素が一番重要なのかを比較しなければなりません。


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