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定義ファイルをインポートして、サウンドバンクの中身を入れる

イベントをゲームに実装する時に使用する3Dアプリケーションやレベルエディタから生成される定義ファイル(Definition file)をWwiseにインポートすることで、サウンドバンクを作成して中身を入れることができます。定義ファイルとは、ゲームにある全てのイベントを、サウンドバンク別に並べた、タブ区切りのテキストファイルのことです。定義ファイルには、必ずサウンドバンク名と、該当するイベント名が、タブ区切りで入ります。Wwiseが読み込み可能な形式の定義ファイルの例を、以下に示します。(→ が、タブを表す。)

          SB1→"Event_01"
          SB2→"Event_02"
          SB2→"Event_03"
          SB3→"Event_04"
サウンドバンクに含める・除外する要素を、キーワードで指定する

定義ファイルに、特別なキーワード(Keywords)を入れて、そのサウンドバンクに含める(Included)、または除外する(Excluded)プロジェクト要素の種類を定義することができます。使用できるキーワードを、以下に示します。

  • Event― サウンドバンクに、イベント(Event)情報を含めることを指定するキーワード。

  • Structure― サウンドバンクに、サウンド、ミュージック、モーションの、構造(Structure)情報を含めることを指定するキーワード。

  • Media― サウンドバンクに、メディアファイル(Media files)を含めることを指定するキーワード。

  • -GameSyncExclusion(ゲームシンクの除外)― サウンドバンクから除外するゲームシンク(Game Sync)を1つ指定するキーワード。ゲームシンクを1つ除外すると、これに関連する全てのサウンド構造やメディアファイルも、除外される。キーワード「-GameSyncExclusion」は、必ず以下のいずれかのキーワードと組み合わせて使う。

    • State― サウンドバンクから除外するステート(State)を1つ指定するキーワードで、指定したステートに関連する全てのオブジェクトやメディアファイルも、除外される。キーワード「State」の後に必ず、除外するステートグループ名(State group name)とステート名(State name)を、タブ区切りで入れる。

    • Switch― サウンドバンクから除外するスイッチ(Switch)を1つ指定するキーワードで、指定したスイッチに関連する全てのオブジェクトやメディアファイルも、除外される。キーワード「Switch」の後に必ず、除外するスイッチグループ名(Switch group name)とスイッチ名(Switch name)を、タブ区切りで入れる。

    • Trigger― サウンドバンクから除外するトリガー(Trigger)を1つ指定するキーワードで、指定したトリガーに関連する全てのオブジェクトやメディアファイルも、除外される。キーワード「Trigger」の後に必ず、除外するトリガー名(Trigger name)を入れる。

  • -DialogueEvent― サウンドバンクに含めるダイアログイベント(Dialogue event)を1つ指定するキーワード。キーワード「-DialogueEvent」の後に必ず、含めるダイアログイベントの名前、GUID、またはショートIDを入れる。また、キーワードの後に、他のキーワード「Event」や「Structure」や「Media」を1つまたは複数入れて、サウンドバンクに含めることを指定できる。

  • -EffectShareset― サウンドバンクに含めるエフェクトシェアセット(Effect shareset)を1つ指定するキーワード。キーワード「-EffectShareset」の後に必ず、含めるエフェクトシェアセットの名前、GUID、またはショートIDを入れる。また、キーワードの後に、他のキーワード「 Structure」や「Media」を1つまたは複数入れて、サウンドバンクに含めることを指定できる。

  • -AuxBus -サウンドバンクに含めるAUXバスを1つ指定するキーワード。キーワード「-AuxBus」の後に必ず、含めるバスの名前、GUID、またはショートIDを入れる。また、キーワードの後に、他のキーワード「 Structure」や「Media」を1つまたは複数入れて、サウンドバンクに含めることを指定できる。

キーワード「Event」「Media」「Structure」を使う時に、イベント名やエフェクト名の後に、これらのキーワードを、それぞれタブ区切りで1つ以上入れることができます。定義ファイルにキーワードが含まれない場合は、サウンドバンクに全てのプロジェクト要素とメディアが含まれます。定義ファイルに、これらのキーワードを入れた例を、下図に示します。(→ が、タブを表す。)

            SB1→"Event_01"
            SB1→"Event_02"→Structure
            SB1→"Event_03"→Media→Structure
            SB1→"Event_04"→Event→Media→Structure

上図では、1番目のサウンドバンク「My_SoundBank_Normal」に、Event_01に関連する全てのイベントデータ、構造データ、メディアファイルを入れます。2番目のサウンドバンク「My_SoundBank_EventandStructure」には、Event_02に関連するイベントデータと構造データだけを入れます。3番目のサウンドバンク「My_SoundBank_Media」には、Event_03に関連するメディアファイルだけを入れます。

[注記] 注記

定義ファイル(Definition file)に含まれるイベントは全て、既にWwiseで作成してある必要があります。作成されていないイベントがあれば、Import Definition Log(定義インポートログ)に「Event Missing(イベントがない)」として表示されます。

キーワード「-GameSyncExclusion(ゲームシンクの除外)」を使う場合は、除外するゲームシンクごとに改行して、新しいエントリを作成する必要があります。1つのゲームシンクを除外すると、これに関連する全てのオブジェクト構造やメディアファイルも除外されます。定義ファイルに、「-GameSyncExclusionキーワード」を記入した例を、下図に示します。(→ がタブを示す)

             SB1→-GameSyncExclusion→State→StateGroupName→StateName
             SB1→-GameSyncExclusion→Switch→SwitchGroupName→StateName
             SB1→-GameSyncExclusion→Trigger→Trigger
[注記] 注記

ゲームシンク(ステートグループ、ステート、スイッチグループ、スイッチ、トリガーなど)の名前に、クオテーションマーク(")を付ける必要はありません。

キーワード「-EffectShareset」を使う場合は、含めるエフェクトごとに改行して新しいエントリーを作成する必要があります。以下に例を示します。(→ がタブを示す)

            SB1→-EffectShareset→"effect1"→Media
            SB1→-EffectShareset→"effect2"→Structure
            SB1→-EffectShareset→"effect3"→Media→Structure
イベントやエフェクトを、文字列でなく、IDで指定する

イベントの名前に文字列を使っていないゲームの場合は、定義ファイル(Definition file)の中でイベントを定義するために、以下のいずれかのシステムを使います。

  • 16進数(Hexadecimal)

  • 10進数(Decimal)

[注記] 注記

16進数や10進数は、定義ファイルの中でイベントを指定するために使えますが、ゲームシンク除外(Game sync exclusions)のステート、スイッチ、トリガーの指定には使えません。

定義ファイルでイベントを指定するために使える3つのシステムの例を、下図に示します。(→ が、タブを表す。)

            SB1→"Event_01"
            SB1→26507443
            SB1→0x19478B3
[Tip] Tip

サウンドバンク定義ファイル(SoundBank definition file)を使って、既にゲームに実装されたイベント、未実装のイベント、そしてWwiseでまだ未作成のイベントを、確認できます。プログラマーにゲームからイベントのリストを生成してもらい、Wwiseにその定義ファイルをインポートします。ログファイル(Log file)の情報を使い、ゲームの各種イベントと、Wwiseで作成したものを、照らし合わせます。

定義ファイルをインポートして、サウンドバンクを作成するには

  1. Project Explorerで、SoundBanksタブに切り替える。

  2. 作成するサウンドバンクの保存先となるワークユニットを、右クリックする。

  3. ショートカットメニューで、Import SoundBank Definitionを選択する。

    ダイアログボックスOpenが開きます。

  4. 定義ファイルが保存されている場所まで、移動する。

  5. Openをクリックする。

    ダイアログボックスImport Definition Logが開きます。

  6. ログのインポートアクティビティを確認する。インポートアクティビティとして、以下のいずれかが表示される。

    Inclusion Added(新たに追加)― 新しいイベントまたはエフェクトが、既存サウンドバンクに追加された。

    SoundBank Created(サウンドバンク作成)― 新規サウンドバンクが作成された。

    Inclusion Removed(削除)― イベントまたはエフェクトが、既存サウンドバンクから削除された。

    Event Missing(イベントなし) - イベントが1つ、プロジェクトにもう存在しないか、まだ作成されていない。

    Effect Missing(エフェクトなし)― エフェクトが1つ、プロジェクトにもう存在しないか、まだ作成されていない。

    Exclusion Added(除外設定)― ゲームシンクが1つ、既存サウンドバンクから除外された。

    Exclusion Deleted(除外無効)― 除外されたゲームシンクが1つ、既存サウンドバンクに戻された。

    Exclusion Missing(除外対象なし)― ゲームシンクが1つ、プロジェクトにもう存在しないか、まだ作成されていないため、除外(Exclusion)リストでそのゲームシンクの除外を設定できなかった、またはその除外設定を削除できなかった。

    No Change Detected(変更検知できず)― インポートしたサウンドバンクが、Wwiseに既にあるものと、同一である。

  7. Closeをクリックする。

    定義ファイルで定義された全てのサウンドバンクが、Wwiseで作成され、中に指定したイベント、オブジェクト構造、メディアが入ります。


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