レッスン 5

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複数のプラットフォーム向けにデザインする

最近のハイエンドの携帯デバイスは、ローエンドのノートパソコンのパフォーマンスに匹敵するほどパワフルになり、これに合わせて今日のゲームの対象デバイスの範囲も広がりました。特にモバイルデバイスで、オーディオプロセッシングの観点から一番心配なのは、CPUが電池を使い込むことと、熱を発生させてしまうことです。もちろん携帯を充電したり電源をつないだままプレイしたりできますが、高熱のデバイスを手に持ったままのゲームが、プレイしやすいとは思えません。また、例え電源やバックアップ電池が手元にあったとしても、携帯電話の利便性は、そもそも「携帯性」であり、充電機がなくても使えることです。このため、モバイル用に開発する際はCPU使用を細かくモニタリングし管理して、バッテリー消費や発熱レベルを意識します。

あなたのコンテンツを特定プラットフォーム向けにカスタマイズするときの一般的な手法として、アセットや機能の除外(exclude)があります。あるいは、低パフォーマンスのプラットフォームに送られる素材をさらに最適化することもでき、圧縮やリミットなどを活用して、サウンドスケープで同時発生するレイヤーを気付かれない程度に減らせます。グッドプラクティスとして、チーム内でプロジェクトのリミット、SoundBankのサイズ、そしてオーディオ品質全般について共通認識を持つことが大事で、そうすれば低パフォーマンスのプラットフォーム用に、開発中のゲームをどれだけ最適化すべきかを把握できます。


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