レッスン 8
目次
デフォルトで、WwiseのMaster Audio Busにボリュームメーターがあり、DesignerレイアウトやMixerレイアウトの右側のMeterビューに表示されます。Wwiseでオブジェクトを再生したときの最終的な出力ボリュームの感覚をつかめますが、Music Mixing Deskでバス毎の視覚的なメーターがあれば便利です。Music Mixing Deskに追加したWwiseオーディオバスには、メーターが表示されていません。理由は、WwiseがMaster-Mixer Hierarchyのバスは、意図的にミキシングバスに変換されない限り、裏ではノンミキシングバスとして扱っているからです。ノンミキシングバスは、Wwise全体で採用されている継承の考え方に従い、そのバスにアサインされているオブジェクトに対して、Voice Volume等のプロパティを適用します。このアプローチの方が、音声シグナルを実際に合算するよりも、CPUやメモリの使い方が効率的なのです。その為、合算した音声シグナルがないので、それを示すメーターもありません。
ランタイムの効率的なCPU利用に適したアプローチですが、オーサリングプロセスでバスのメーターを確認することも重要です。オーディオバスのメーターを取得するには、そこに貢献するオーディオシグナルを強制的に集計します。ノンミキシングバスがミキシングバスに格上げされる状況がいくつかあります。その1つが、オーディオエフェクトをオーディオバスにインサートした場合です。CPU処理が最も低いプラグインがWwise Gainプラグインで、それをオーディオバスにインサートすれば、システムパフォーマンスへの負荷が少なくメーターを獲得できます。
バスのプロセスステータスをより詳しく知るには、Wwiseヘルプのバスのアイコンと処理ステータスを理解する を参照してください。 |
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Mixing Desk の上までスクロールして戻り、Meter部分を表示します。
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Musicバスのオブジェクトを右クリックし、Show in Multi Editorを選択します。
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Audio > Effects > Effect 3 と展開し、 Effect 3 を右クリックして Set Effect 3 > Wwise Gain > Default (Custom) を選択します。
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Multi Editorを閉じます。
これで、Wwise GainプラグインをMusic Mixing Deskに表示中の全てのバスに対してインサートできたので、音楽パートが再生されるとメーターが表示されます。
オーサリングプロセスが完了したら、最終的なサウンドバンクを生成する前にWwise Gainプラグインを取り除いて、ランタイムのメモリやCPU処理を節約します。
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MusicイベントをSoundcasterビューで再生して、ゲームプレイをシミュレーションします。
再生中の音楽パートが、メーターに表示されます。
上図では、アクティブなメーターの下にL Rチャンネル配分が表示されていますが、これはオーディオバスに最初にシグナルが通ると、出てきます。