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学習内容のゲームレベルの基本が分かってきたところで、音楽をどうしたいか、アイディアが浮かんできたかもしれません。本コースの学習目的は作曲ではなく、作曲済みの音楽の実装です。Audiokineticは、作曲チームVibe Avenueとパートナー関係を結び、音楽スコアを準備しました。まず、独自音楽を付けた方が良いと思われるゲームプレイのタイプを洗い出すところから、計画し始めました。でてくるゲームモードを要約すると:
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Explore: プレイヤーが歩き回り、コンバットなし。
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Combat: プレイヤーがモンスターと対決する。
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Boss: レベルの終盤に、プレイヤーと大ボスが最終対決する。
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Story: プレイヤーがテキスト表示されたヒントを使って、秘密のスイッチを見つける特別エリア。
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Victory: プレイヤーがこのレベルを完了する、祝福の時間。
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Defeated: プレイヤーが滅びる。
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Stingers: ゲーム中にいつでも起こりうる、ゲームプレイの特定の動きを強調するための、特別な音楽。
これらのモード1つ1つに、Vibe Avenueが従来のDAWを使ったユニークな音楽を作曲してくれましたが、それをWwiseで実装したときに特に強力な使い方ができるように、アセットの取込みを工夫したDAWプロジェクトです。これらのアセットは、オーディオファイルやMIDIファイルを組み合わせたもので、この学習コースの最後まで使いますが、Vibe AvenueのDAWの整理の仕方を見ると、取り込みやすいアセットにしただけでなく、一旦Wwiseに取り込んだ時に材料がどのように実装されるのかをVibe Avenueがシミュレーションできるようになっているので、参考にしてみてください。
下のイメージ図は、Nuendoで作成されたVibe AvenueのWwise-201 DAWプロジェクトです。

ウィンドウ上部のマーカートラックを見ると、ゲームプレイの7つの主要モードが全て、この1つのプロジェクトに入っていて、色分けされているのが分かります。それぞれの音楽キューを個別プロジェクトとして作曲することもできますが、あえて1つの大きなプロジェクトにまとめることで、複数のセクションを行ったり来たりして、間でどのようにトランジションするかを確認しやすくなっています。ゲーム中は、どのような種類のトランジションでも発生する可能性があり、例えば“exploreからcombatへ”や “bossからvictoryへ”など、全ての組み合わせが起こりうることを忘れないでください。実際のトランジション時には、両者が音楽的にもミックス全体のトーンの観点からも、上手くブレンドされるのが理想的です。トランジションの一般的なサウンドはテレポーターを素早く動かすことでも聞けますが、セクション同士の切り替わりを事前に設定する高度な機能で、再生順序の様々な変化をシミュレーションできるDAWもあります。