レッスン 1
目次
氷のジェムのGame CallをキャッチできるEventが設定できたところで、今度はそのEventを受領した時に聞かせたいサウンドを取り込みます。Wwiseでは様々な方法でサウンドを作ることができます。サウンドのシンセサイズも可能です。しかしながら、一番一般的な方法は録音されたオーディオファイルを使うことです。既に氷のブラスト(Blast)のオーディオファイルが提供されているので、わざわざ氷のジェムを探して録音する必要はありません。これをプロジェクトに持ち込みます。
サウンドは、通常Designer layoutのプロジェクトエクスプローラーのAudioタブで管理されます。
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Project Exploreビューで、Audioタブを選択します。
ゲームのサウンドスケープをデザインする場合、多くの時間をこのDesignerレイアウトのAudioタブで費やすことになります。Audioタブには4種類の階層があり、それぞれは特有のオブジェクトを提供し、トリガーやWwiseでどのようにオーディオが扱われるかなどの様々なタスクを構成します。あなたのサウンドは、Actor-Mixer Hierarchy内のWork Unitに保存します。
次のいくつかのセッションで学びますが、Actor-Mixer Hierarchy内では、様々なオブジェクトが作成できます。しかしながら、単純に任意のオーディオファイルを再生したい場合は、Sound SFX オブジェクトを使うことによって可能です。
Sound Voice オブジェクトを使うことによって、多言語対応ゲームで特定のローカライゼーション機能が利用できます。その為、通常ダイアログに使用されます。
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提供されているオブジェクト列で、Sound SFXアイコンをクリックします。
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Sound SFX オブジェクトをIceGem_Blastと命名します。
オブジェクト名が赤色で表示されます。
赤字なのは、このSFXオブジェクトに関連付けられたオーディオファイルがないからです。オーディオファイルを加える必要がありますが、先に進む前にSFXオブジェクトは、オーディオファイルに直接対応しているわけではないことを理解することが重要です。そうではなく、オーディオファイルが再生するチャンネルを示しています。デジタルオーディオワークステーション(DAW)のチャンネルと同等と見なすことができます。チャンネルは、チャンネルを通るオーディオトラックに格納されたオーディオファイルを操作する様々なコントロールを持っています。これを一度理解すれば、Sound SFXオブジェクトにオーディオファイルを追加する準備ができたことになります。
オブジェクト上で右クリックを行うと、オブジェクトで行うことができる様々なオプションが表示されます。
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IceGem_Blast SFX オブジェクトを右クリックし、Import Audio Filesを選択します。
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Add Filesをクリックします。
ダイアログボックスが開き、インポートしたいファイルの選択をします。
インポートするファイルは、WAVファイルです。Waveファイルは比較的大きく、MP3ファイルへのコンバート、サンプルレートの変更、及びビット数の変更を最初に考えるかもしれません。今回はそれは不要です。現段階では、サイズを気にすること無く、最も品質の良いオリジナルファイルを波形ファイルとしてWwiseへインポートします。Wwiseの利点として、ゲームにインテグレートする前に、ファイルサイズの最適化をどのように行うかを決めることができます。Wwiseには、これに関する豊富な機能があり、レッスン7で詳細を学びます。例えて言うと、カメラマンが2500万画素の写真をそのままキープして、誰かに画像を送りたい時だけ、必要に応じて画像を切り出したり圧縮したりするのと似ています。
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>Lesson 1/Audio files for Lesson 1/
を開き、IceGem_Blast ファイルを選択し、Openをクリックします。Audio File Importerが開き、SFX オブジェクトにどのオーディオファイルを取り込むかを確認します。
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Importをクリックします。
Audio File Importerウィンドウが閉じ、IceGem_Blast SFX オブジェクトが青色に変化したことを確認することができます。
青色は、オーディオソース(今回はwavファイル)がSFX オブジェクトに適切に関連付けられたことを示し、オーディオファイルはインポートされたオリジナルのフォーマットを参照しています。
作業が進むにつれて、ある一部のSound SFX オブジェクトの名前が青色で表示される一方、白色で表示されるものがあります。色は、関連付けられたファイルが、変換処理で最適化されたかどうかを示していますが、通常は、あとでこのレッスンで練習するSoundBank生成の時に変換が行われます。白色のオブジェクト名は、既に変換されていることを意味しており、青色のオブジェクトはコンバートが行われていないことを意味しています。この時点では、青色から白色への変更があっても問題はありません。レッスン7で最適化や変換のプロセスについて学ぶことができます。
それでは、作業をおこなったサウンドがシステムを通して再生されるかをテストします。
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IceGem_Blast Sound SFX オブジェクトをクリックし、選択されていることを確認します。
Property Editor ビューが表示され、IceGem_Blastのボリュームフェーダーなどのオーディオコントロールが表示されます。
そして、IceGem_Blast の名前をTransport Control ビューで見ることができます。これは、ゲームでプレイボタンを押した時に、ゲームで再生されるサウンドが聞こえることを意味します。
再生ボタンのショートカットはスペースバーです。
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Transport Control ビューで再生アイコン、もしくはスペースバーをクリックします。
氷のジェムのブラストサウンドが聞こえるはずです。プレイバックのレベルがレイアウトの右側にあるメータービュー、及びツールバーのメーターで確認することができます。