レッスン 6

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レッスン 6:ミックスの仕上げ

ゲームオーディオのインテグレーション作業を進めているうちに、ゲーム作品においてあなたが実装した様々なサウンドが相互に、どのように響き合うかという微妙なニュアンスにフォーカスする段階に到達します。個々のサウンドが、注意をそらすものではなく、貢献するようにすることが重要です。これがミックスといわれる領域です。

このプロセスと、映画制作においてサウンドがどのようにミックスされるかを比較対照してみてください。映画のオーディオでは、全てのオーディオがまとめられ、大きなミックスコンソールを使用してエンジニアが数百チャネルものサウンドを、映像を支える均一なサウンドスケープとなるように、全てがシームレスにブレンドされるまで調整をします。オーディオコンソールやDAWのミキサービューにあるチャンネルストリップのように、オブジェクトのプロパティをミキサーストリップとして表示できるカスタムバーチャルミキシングコンソールを作成することで、Wwiseでも同じようなワークフローを再現することができます。さらに、これらのプロパティを、MIDIに基づくほとんどのコントロールサーフェスの物理的なノブやフェーダーにアサインできるので、調整しているサウンドに触れるような感覚をもたらしてくれます。このように、複数のプロパティを同時に操作してワークフローをスピードアップできます。

映画向けのワークフローとの絶対的な違いは、エンジニアがプロジェクトを再生することができ、全てのサウンドがタイムラインに設定された通りに再生されることです。もちろんビデオゲームの場合は事前に定められたタイムラインがなく、ゲームで様々なイベントが起きるのに合わせて、サウンドが再生されます。このため、サウンド同士の関係をテストするのが、やや難しくなります。


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