レッスン 4
目次
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距離に対してサウンドがどのように変化するかを考慮することは重要ですが、音源が移動せずに、向きが変わる場合はサウンドはどう変化するでしょうか。例えば、あなたがトランペットのサウンドを聴いていて、そのトランペットプレイヤーは3mの距離であなたの方を向いているのを想像してください。そのトランペット奏者が180度回転して背中を向けたとしても、同じように聞こえるでしょうか。大半のトランペットのエネルギーは前方に放出されるため、リスナーが後ろにいる場合にはサウンドはより小さく、よりこもって聞こえるでしょう。このような音源の方向の変化を取り込めるように、Wwiseはcone attenuation(コーン減衰) というものを提供します。
回転するテレポーターパネルのビジュアルを裏付けるために、コーン減衰を利用します。回転するテレポーターのパネルを見ると、片側が青くて鏡のようになっています。これがテレポーターの正面で、実装した音は、この面から発せられると想像してください。Cone Attenuationプロパティを調整することで、プレイヤーにテレポーターパネルの正面が向いているのと、背面が向いているのとを、聞き分けられるようになります。Cone Attenuationプロパティは、Attenuation Editorの右下のエリアにあります。減衰プレビューイメージでエミッターとリスナーの関係を表示できるようになっています。
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コーン減衰(Cone Attenuation)チェックボックスを選びます。
これでコーン減衰プロパティと減衰プレビューエリアが使用できるようになりました。
Attenuation Previewは視覚的な表示方法であり、エミッターとリスナーの関係をシミュレートする方法も提供してくれます。コーン減衰のダイアグラム表示において、リスナーが円の中心にあり、白い点がエミッターを表すと考えるのが自然ではありますが、実際には逆になります。この図全体は、ゲームの音を出すオブジェクトの音が、ワールドに対してどのように広がるのかを示すものであり、その音源が円の中心に位置しています。リスナーの位置は白い点で示されます。
Attenuation Previewの上部にあるパイ型のエリアは前面ゾーンであり、リスナーがそこにいる時は、サウンドエミッターのプロパティに追加の変更はありません。Attenuation Previewの下部のパイ型のエリアはリスナーがエミッターの後ろにくる時で、このエミッターのオブジェクトプロパティは、Attenuation Previewエリアのすぐ左に表示される値によって変化します。Attenuation Previewの両側はトランジションエリアで、プロパティ値が、上下エリアのプロパティ値から徐々に変化する部分です。
Attenuation Previewの視覚的な表現がどのように解釈されるのか、そしてリスナーの位置に対するサウンドエミッターの角度と距離の変化をAttenuation Previewでどのようにシミュレーションできるのかを、分かりやすくするには、自分で変更してみるのが一番です。
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Low-pass filter 値を 50 に変えて、 Enter を押します。
ローパスフィルターに変更を加えましたが、変化を聞くことはできません。なぜならこの値の影響はリスナーがエミッターの後方を向いている際にのみ聞こえるものだからです。従って、リスナーをエミッターの後方に移動させなければなりません。
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Attenuation Previewで、オレンジ色の線を反対側へドラッグします。
これでローパスフィルターの効果がはっきりと聞こえると思います。また、点をエミッターの後方に回した時に、トランジションエリアを通過する際にフィルター効果が徐々に増加したのに気づいたかもしれません。
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黒い線を -105 °までドラッグします。
リスナーがトランジションゾーンに入りました。遷移ゾーンのサイズは、Inner もしくはOuter angle プロパティを変更することで調整することができます。
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Outer angle 値を 90 °に変え、 Enter を押します。
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Low-pass filter 値を 20 または好みの値に設定します。
Teleporter SFXオブジェクトを完成させたところで、そのEventが必要です。
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Attenuation Editorを閉じ、Teleporter SFXオブジェクトを右クリックして New Event > Play を選択します。
EventのNameフィールドが便利なことにハイライト表示されているので、そのまま入力できます。.
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Eventを Teleporter と命名し、 Enter を押します。