Sound Ex Machinaとのパートナーシップにより誕生したStrataの新作「Quadcopters(クワッドコプター)」
この度Audiokineticは、StrataマルチトラックSFXコレクションの新作「Quadcopters」をリリースしたことをお知らせいたします。このコレクションを制作するにあたりパートナーシップを結んだSound Ex Machinaは、細部まで徹底的にリアリズムを追求するレコーディストとサウンドデザイナーの集団として知られています。この新作コレクションは無線制御クワッドコプターの170個のサウンドが収録されており、レンダリング済みのサウンドを構成する各コンポーネント(クリップ編集、ソース、エフェクト設定など)を総合的に制御したいと考えるサウンドデザイナーのために、96 kHz、24-bitビットのマルチトラックフォーマットで提供されます。適応性を考慮したデザインで、大小さまざまなクワッドコプターの起動、停止、ホバリング、ループ、操縦、離陸、着陸、ダイナミックなフライバイ、正確な加速を表現する臨場感あふれるサウンドを取り揃えています。
Quadcoptersコレクションを提供する理由
Quadcopterは独創的な技術の象徴であり、イノベーションの時代を如実に表しています。その特徴的なサウンドには、近代化と技術革新のエッセンスが凝縮されているため、オーディオデザインの要素として人気が高まっています。
このコレクションは映像製作者、ゲームデベロッパ、サウンドデザイナーにとって理想的なコレクションであり、ドローンをはじめ、未来の乗り物や技術が登場するシーンの制作に最適なツールです。またマルチトラックフォーマットで提供されるため、思い通りの制御が可能です。汎用性にも優れているため、 アクション満載のSF映画から没入感のあるビデオゲームやドキュメンタリ、そして高品質で細部までカスタマイズ可能なクワッドコプターサウンドを必要とするプロジェクトに至るまで、さまざまなジャンルに対応できます。このコレクションを使用すると、ドローン、宇宙船、ほかの未来の乗り物など、自分の世界観に合ったエンジンサウンドを自由にブレンドできます。
これらのレコーディングがほかと一線を画す理由
当社のドローンパイロットの卓越した技能のおかげで、当社は最新プロジェクトでドローンのレコーディングの限界を再定義しました。パイロットの熟練した技術により、非常に正確な接近飛行を行い、印象に残るレコーディングを成し遂げました。ローターブレードが3インチの小型のトイドローンから、9インチのローターを備えた高度なモデルまで、さまざまなドローンモデルを使って実験を重ねました。
標準型ドローンとFPVドローンのレコーディング
このコレクションがほかと一線を画しているのは、細部まで注意が行き届いているためです。単に標準型のドローンをレコーディングしただけではなく、VRゴーグルを使って操縦されるFPV(ファーストパーソンビュー)ドローンのレコーディングにも積極的に取り組みました。特に5インチと8インチモデルは自作のドローンであり、FPVモード専用にデザインされました。自動制御システムや安定化システムを搭載していることが多い従来型のドローンとは異なり、これらのFPVドローンは自由度が高くチャレンジ精神あふれる飛行体験を提供します。通常の制限や自動調整がないため、これらのドローンの操縦には高いスキルが要求されますが、敏捷性とスピードが向上し、空中でのフリップやロールといったアクロバティックな動作を行えるというメリットがあります。これらのドローンのスピードにより、満足度が非常に高いフライバイサウンドも作り出されます。当社は力強さが際立つアクロバティックな操縦のバラエティに富むレコーディングに成功しました。こうした印象に残るサウンドをレコーディングするために、MS(Mid-Side)セットとXYステレオペアを組み合わせて使用しました。FPVドローンをレコーディングの対象にすることは、従来のドローンのレコーディングにおける境界を押し広げるための意図的な選択でした。FPVドローンの飛行体験は没入感に富み敏捷性に優れているため、プロジェクトに深みと信ぴょう性をもたらす多種多様なサウンドが生まれました。
Quadcoptersをマルチトラックフォーマットで提供
クワッドコプターのサウンドをビデオゲームに簡単に取り込むことができるように、広範なStrataコレクションを制作しました。ゲーム内で必要になる可能性があるドローンの考えられる動作をすべて網羅しています。クワッドコプター起動時の最初のサウンドから、さまざまなRPMでの飛行、着陸、操縦、および速度を変えてレコーディングされた飛行動作にいたるまで、すべてが細部にわたり考慮されており、この魅力的な飛行デバイスのダイナミックな動きが反映されています。
ローターの回転音はサウンドプロファイルにダイナミックな側面を加え、空中におけるドローンの俊敏で細やかな動きを伝えます。加速時や減速時には音が強まり、スピードや勢いの感覚を伝えます。サウンドデザイナーはDuckingインスタンスでHoverレイヤーを使って操縦を直接組み込むことで、こうした操縦を正確に表現できます。トラック「Lift off」には、マルチトラックフォーマットならではの際立ったメリットがあります。ここで加速ブーストの個別音を追加すると、離陸後の速度感が増強されます。ユーザはニーズに合わせてドローンサウンドを柔軟にカスタマイズしたり、個々の要素のパラメータを調整したりできます。さらにWeight Layerを使って低域の信号を強化することで、ドローンの存在感を高めて、より印象的に演出できます。同様にDistortionトラックでCinematic Layerを使用すると、 リッチなサウンドイメージに仕上がり、レコーディングを一段上のレベルに押し上げてくれます。このレイヤーでは、使用するさまざまなエフェクトを試しながらパラメータを調整し、 ドローンの魅力を最大限に引き出すことができます。推進システムやローター音に先進の未来的な特徴を加えるために、Bee Effectレイヤーが利用されました。ENRAGEで作成されたエフェクトチェインを通して信号が変調され、ハチの群れに似た動きがサウンドに追加されます。これにより標準的なレコーディングとは異なるドローンとなり、「非現実的な」ユースケースに相応しいサウンドになります。
一貫性のあるサウンドがすぐに利用可能
当社のレコーディングは一貫性のある比類なきクリーンサウンドを提供し、サウンドデザイナーのためにファイルの編集しやすさと使いやすさを追求しています。使用前にレコーディングをクリーンアップする必要はなく、すべての準備が整っています。レコーディングはUCSカテゴリの下に編成され、すべてのサウンドには非常に詳細なメタデータがアタッチされています。エンジン内部の詳細データは個別アイテムとして細かく分けられており、サウンドデザインのニーズに合わせて細かく制御およびカスタマイズできます。エンジンのすべての側面が分類されてすぐに利用できるようになっているため、希望通りの音のランドスケープを簡単に実現できます。こうしてサウンドデザイナーは、個性的なサウンドを作り出す際に必要なすべてのものを毎回手に入れることができます。
Sound Ex Machinaについて
当社はレコーディストとサウンドデザイナーで結成された小規模なアジャイルチームであり、ロイヤリティフリーでコンテキストベースのサウンドエフェクトライブラリを世界中のサウンドプロフェッショナル、デベロッパ、および映像製作者に提供しています。ベストチャンスを捉えて優れたフィールドレコーディングセッションを実現しようとする当社の取り組みが終わることはありません。
クワッドコプターサウンドという魅力的な新カテゴリにより、当社の豊富なサウンドライブラリをさらに拡大できることを誇りに思います。Audiokineticとのコラボレーションは、 この点において重要な役割を果たしています。このパートナーシップを通じて、当社のクワッドコプターサウンドを最適な方法で提供できます。またこのパートナーシップは当社のサウンドの品質と利便性を高めるだけでなく、革新的なサウンドデザインソリューション実現への道を切り開くと確信しています。
これらの新しいサウンドが、サウンドデザイナーにクリエイティビティの可能性やインスピレーションを与えることを期待しています。サウンドライブラリの拡大は、高品質で汎用性の高いサウンドリソースを提供するという当社の強い意志を表すものです。「Quadcopters」を使って制作されたクリエイティブな作品にお目にかかることを楽しみにしています。
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